岩塚製菓は、落合務シェフ監修のもとイタリア料理と米菓を組み合わせて開発された「RISOUNO!(リゾーノ!)」などの新機軸商品に挑み続ける。
2022-2024年・中期経営計画の成長戦略の一環。
中計では、創業者がこだわり続けた“原材料へのこだわり(米)”“優れた技術(技)”“つくり手の真心(心)”を承継して新しい価値創造に挑戦することを基本方針に掲げる。
新機軸商品を象徴するのは「リゾーノ!」。日本のお米(RISO)を楽しく・美味しく(BUONO)という想いから命名され、パスタからヒントを得て米菓との相性を考えて開発された。
発売開始されたのは22年。「食べられた方は皆さん“美味しい”と言っていただける。さらなる挑戦を進めるため、今回リニューアルに踏み切った」と語るのは3月14日取材に応じた槇大介社長COO。
リニューアルでは“中身がわかりにくい”といった不満点を解消すべく従来品よりもシズル写真を大きくあしらい、メニューボード風の書体で商品名とともに“せんべい”“おかき”のカテゴリー名も記載した。
ラインナップは3種類。チーズと黒胡椒をきかせた煎餅「カチョエペペ風」、いかすみ風味で歯ごたえの良い煎餅「いかすみソース風」、卵黄とチーズで仕立てたおかき「カルボナーラ風」を取り揃える。どれもイタリア料理の美味しさをイメージできるデザインに仕立てられている。
このうち「いかすみソース風」と「カルボナーラ風」は新商品となる。
「イタリア料理とコラボしてお酒売場など米菓売場以外にも改めて提案していく。米菓は定番商品に多くの固定客がついているため、新商品が育ちにくい環境にあるが、せっかく開発した商品のため多くの方に認知いただけるようにあきらめずチャレンジし続けていく」と意欲をのぞかせる。
笠原将弘氏監修商品も新機軸商品の位置づけ。
既存品の「だしせん」に加えて3月11日に「旨塩せん」「鬼ひび海苔しお」を新発売し、「ゆず胡椒せん」を期間限定で発売開始した。
笠原氏とのコラボは22年5月から続き、これまでに5品を発売。今回の期間限定品を含めた新商品3品は、ちょっと贅沢な味わいが楽しめる本格米菓に仕立てられている。
パッケージのコピーは以下の通り。笠原氏が工場まで足を運び、製造工程を見学して発せされた言葉をもとに開発チームが考案した。
――「旨塩せん」:もう一枚食べたくなる究極の淡味(たんみ)
――「鬼ひび」:極めすぎた海苔しお
――「ゆず胡椒せん」:君は本当のゆず胡椒を知っているか
新機軸商品の開発拠点は、「沢下条工場」(新潟県長岡市)の敷地にある「BEIKA Lab(ベイカラボ)」。19年に建設され、1階がもち生地の製造ラインとなっており、2階がラボラトリーとなっている。
昨年はロッテと「バリカタ職人シェアパック」を共同開発。同商品は米菓をチョコで包んだチョコせんべいで9月に発売された。今後も「第2弾、第3弾を発売して米菓の新たな価値を市場に提案していく」との考えを明らかにする。