アサヒ飲料は今年、ブレンド茶飲料ブランド「十六茶」で原点回帰を図り16種類の素材をブレンドした独自価値を発信し心身の健康ニーズに対応していく。
その独自価値を体験できる場として「神宮前 COURT C」(東京都渋谷区)に期間限定のポップアップショップ「16CHA FOR YOU」を5月22日にオープンした。
オープンに先立ち5月20日、内覧会で取材に応じた内田勝大マーケティング本部マーケティング二部無糖茶グループプロデューサーは「16の健康素材を使用している健康イメージと1つ1つの素材の香りが調和した複層的な香りによるおいしさで心も体も健康になれる点を改めて訴求していく」と語る。
体験内容は、16素材の中から好きな5つの素材を選び、量を多めにブレンドすることで自分だけの「オリジナルブレンド十六茶」を作ることができるというもの。ペットボトル入りなどの市販されている「十六茶」との飲み比べも可能となっている。
16種の素材の特徴や味わいを説明したリーフレットや、素材の香りをかいで選ぶ体験を通じて「十六茶」の魅力を深く伝えていく。
内田氏は「オリジナルブレンドの体験イベントは過去2回実施しており、とても好評だった。今回も素材に触れ実際にブレンドし飲んでいただく体験を通じて、改めて16種の素材による健康とおいしさの価値をより深く理解していただきたい」と意気込みを語る。
ポップアップショップにはSNSでの発信にも期待を寄せる。
「『十六茶』の価値を広く浸透させるうえで、今の時代はSNSでの発信がひとつのカギになる。そのため、人流やSNS等での情報発信の機会創出などを総合的に判断し、渋谷区神宮前という場所を選んだ。『十六茶』を好きと言ってくださる比率が高い女性が多いエリアであることも選定の理由となった」と説明する。
ポップアップショップは5月22日から27日まで実施される。開催時間は各日11時から19時まで。
「十六茶」は、もともと静岡市に本拠をおくシャンソン化粧品のブランドで、 1985年に“美容と健康のためのお茶”として煮出し用ティーバッグで発売された。以降、アサヒ飲料がシャンソン化粧品から原料供給を受け1993年に缶飲料で商品化した。
「十六茶」というネーミングは、東洋健康思想の「六臓六腑四味覚(ろくぞうろっぷよんみかく)」の考えがもとになっている。
中国最古の医学書「黄帝内経」によれば、人間の身体には肝・心・ 脾・肺・腎・心包(心臓を包む袋) という六臓と、これらの働きを助ける胆・小腸・ 胃・大腸・膀胱・三焦(血液)の六腑があり、この六臓六腑を活性化するとともにバランスを保つことで健康が維持できると説明されている。
一方、おいしさや飲みやすさは、甘い・苦い・酸っぱい・しょっぱい、という4つの味覚のバランスを整えることで生まれてくる。
これら六臓六腑四味覚の要素をすべて足すと16になり、「十六茶」では16素材の調和が図られている。
近年、ブレンド茶飲料市場が縮小傾向にある中、今年2月にリニューアルを実施した。
「改めて独自価値の伝達が重要だと考え刷新に踏み切った」という。
リニューアルに伴い、改めて「十六茶」のユーザーを明確化。
アサヒ飲料の調査によると、妊娠や出産、老いの実感など、ライフステージが変化したタイミングで健康を気にするようになった人が「十六茶」を選んでいることが浮き彫りになった。
これを受け、ユーザー像を“ライフステージの変化を経て、心身ともに健やかになりたいと感じる人”と再定義。性別や年齢を問わず、ライフステージの変化に伴い健康を気遣うようになった幅広い層をターゲットに定めている。