季節の変わり目にスーツを新調した。ちょっとしたこだわりを持たせるためパターンオーダーをお願いしたが、しっかりとした出来栄えで感心した。
▼フルオーダースーツは、一人ひとりの体形、肩幅、股下、腕の太さ・長さなど細かい採寸をしたうえでつくるため高額になりやすい。パターンオーダーにしたことで、完璧とは言えないが十分なフィット感と1着5万円程度に抑えることができ、満足した。
▼オーダーの良さは、生地やサイズに加え、ボタンや裏地など細かい注文もできることだ。中には、袖をまくれるように袖口のボタンの部分が開閉できるようにする「本切羽」などの注文も可能だ。飾りのボタンだけがついている「開き見せ」に比べて作りが複雑で高い縫製技術が求められるため、高級感のある仕上がりになる。
▼量産でき、低価格で提供できる既製服は価格も手頃で人気が高い。少しこだわりを持ちたいパターンオーダー、完璧な仕上がりを求めるフルオーダースーツは敷居が高いが、繰り返し利用する人が多い。最近は、付加価値商品の開発を進める食品メーカーの話をよく聞く。ターゲットを明確にすることの重要性を改めて考えさせられた。