Plug and Play Japan(東京都渋谷区、ヴィンセント・フィリップ社長)は、同社イベント会場で「Plug and Play Food&AgTech EXPO」を3月13日に初開催。食品関連のスタートアップ企業経営者と食品大手の新規事業推進担当者らが、国内の新規事業推進における企業間協業の現状について語り相互交流の深化を模索した。
当日は、前半で食品関連のスタートアップ企業3社(Kinish、UMAMI UNITED JAPAN、ファーメランタ)がそれぞれ事業紹介。その後3社代表がパネルディスカッションした。後半は食品大手(味の素、キリンホールディングス)の新規事業推進、CVC担当者らが、自社新規事業の概要を紹介。両社担当を交えたパネルディスカッションが行われた。
パネルディスカッションでは、スタートアップ企業から「大手企業と理想的な協業関係を構築するための伝達方法や、関係構築までのスピード感にハードルを感じる」などの意見が出された。
食品大手からは「窓口担当者がスタートアップ企業の価値を理解できていても、他部門の担当者はそれぞれの視点で状況を把握しようとする。そのため社内意思の統一に苦心する」などの意見が交わされた。
これに対し同社の相馬由健・食品・飲料チームディレクターは「スタートアップ企業と大手企業に存在する“隙間”を穴埋めすることも開催趣旨の一つだ」と説明し、今後同様なイベント開催を通じ、企業連携による新規事業の創出と推進をサポートしていく、と述べた。
同社は米国発のアクセラレーター・ベンチャーキャピタル。日本には2017年に進出した。国内外の企業に対し、情報交流の域を越えた意思疎通に貢献していくことが期待される。