全国はちみつ公正取引協議会は12日、都内の東京ベイ有明ワシントンホテルで定時総会を開催した。当日は、消費者庁、農林水産省など関係省庁、公正取引協議会連合会、蜂産品業界から日本養蜂協会、全国ローヤルゼリー公正取引協議会、全日本はちみつ協同組合が来賓として出席した。
役員改選にあたる今回、約20年務めた早川幸男会長が勇退し、新会長に渡辺雄二(大妻女子大学家政学部食物学科教授)氏が就任した。
総会では冒頭早川会長があいさつ。続いて来賓を代表し消費者庁消費対策課の藤平章課長補佐が「昭和45年に設立以降、半世紀にわたり表示の適正化に努めてきた団体。今後も消費者庁行政に対するご理解を引き続きお願いするとともに、公正取引規格の認知推進をお願いしたい」とあいさつした。
渡辺新会長は、「早川前会長は約19年間会長として当協議会を牽引してこられ、4年前には、はちみつ公正競争規約の適正な運用に尽力した功績により、内閣府特命担当大臣表彰を受賞された。業界に対するご尽力に心から敬意を表したい」と述べ、「景表法や健康増進法に関し各官庁の運用を踏まえながら業界の発展、消費者保護に努めていく。はちみつは輸入が9割、そのうち中国産は6割ある。中国との取り組みが重要だ。社会的使命を認識し関係省庁、会員ともども万全な体制で取り組んでいく」と抱負を述べた。
続いて早川前会長は「昭和43年に当協議会の前身である日本蜂蜜協会の立ち上げに関わり、規約や試験方法の基礎を構築したほか品質委員会を設置した。社会環境の変化もあるが、今後、はちみつの品質のあり方については、ただ厳しくあれば良いわけではないと考える。業者、消費者双方の立場を考えながら決めていくことが望ましい」と出席者に呼びかけた。
総会ではすべての議案が満場一致で承認され、渡辺新会長をはじめとする役員体制が発表された。総会終了後の全国ローヤルゼリー公正取引協議会と合同で開催した懇親会では、両団体会員、来賓が和やかに懇親し、今回退任する早川会長、全国ローヤルゼリー公正取引協議会の山木康孝会長に花束が贈呈され、野々垣副会長の中締めで散会した。
なお、新役員体制は以下の通り。会長・渡辺雄二、副会長・野々垣孝彦(アピ)、水谷友彦(水谷養蜂園)、藤井公高(ミツバチ産業)、中村純(玉川大学農学部先端食農学科教授)、専務理事・奥野弘昭。
全国ローヤルゼリー公正取引協議会は12日、東京ベイ有明ワシントンホテルで令和6年度定時総会を開催した。
総会では山木会長があいさつした後、消費者庁の高居良平表示対策課長、全国公正取引協議会連合会の山岡誠朗専務理事が来賓を代表しあいさつ。続いて議事に移り、令和5年度事業報告、決算報告および監査報告、役員選任、令和6年度事業計画、同収支予算案などすべての議案を満場一致で承認した。
また役員選任により新会長に山田務会長(学識経験者)が就任。副会長は小田忠信(クインビーガーデン)、野々垣孝彦(アピ)、水谷友彦(水谷養蜂園)、山田英生(山田養蜂場)の4氏が再任し、新専務理事には熊谷勝氏が就任した。
日本プロポリス協議会(清水俊有会長)は13日、都内のビジョンセンター日本橋で令和6年度定時総会を開催した。
清水会長は「この三年はリモートで総会を開催していたので、対面での総会は4年ぶりとなる。昨年秋のセミナーでは「ブラジル産プロポリスの口腔細菌叢に与える影響」をテーマに大阪歯科大学の沖永敏則主任教授に講演を行っていただいた。今後も会員各社への情報発信を継続し、プロポリスの普及に努めていきたい」とあいさつ。
総会では前年度事業報告などすべての議案を満場一致で承認された。令和6年度事業計画では、同協議会の「認定之証」、会員証使用の認知拡大やPR活動、秋季セミナーなどを計画する。
なお総会終了後はウルグアイから来日し出席した加藤雅史・AICHI URUGUAY S.A.社長が、ウルグアイのプロポリスについて、需要動向や国内生産量、ブラジル産プロポリスとの成分比の相違について説明した。加藤氏は、ウルグアイではプロポリスが薬品として認可されており、火傷など傷病用ガーゼで商品化され普及するなど実例を挙げて紹介し、出席者との質疑応答が行われた。