創立70周年を迎える愛知県漬物協会が2月26日、記念事業として漬物振興大会を名鉄グランドホテルで開催した。
大会に先立って行われた記念講演では、ドラマ「ファーストペンギン」のモデルとなった坪内知佳社長(GHIBLI)が登壇し、協会員や一般参加者らの前で「50年先の未来も漬物業で生きていく」と題し講演した。
続く漬物振興大会では、野田明孝副会長の開会のことばを皮切りに、名誉会長の大村秀章愛知県知事があいさつ。「おかげさまで漬物協会が70周年を迎えることができた。本県の漬物は江戸時代に名古屋市の沢庵漬けにはじまり、各地域の豊富にある野菜を原料として発展してきた。平成25年には和食がユネスコの無形文化遺産に登録され、世界から注目された。
その後、インバウンドの増加によって、日本の食文化を知ってもらう機会が増えている。その中で漬物は日本食に欠かせない発酵食品。70周年を機にこれまで以上に組織力を生かして漬物業の発展を目指していく。愛知県は日本酒をはじめ、酢、みそ、醤油、たまりと発酵食が揃っている。この発酵の食文化をフォーカスして売り出してもよいと考えている」と話した。
記念表彰では、知事表彰に、塩漬部会の佐藤善雄代表社員(丸善佐藤商店)を表彰。会長表彰では、協会員5人をはじめ、協会のPRのため制作されたマスコットキャラクターのアイチタルオ大王、名古屋調理師専門学校が表彰された。
さらに、会員から集められた漬物をこども食堂に寄付することを決め、愛知県社会福祉協議会に曽我公彦会長から寄付目録が贈呈された。こども食堂への寄付は、70周年を機に新たな取り組みとして今後も継続する。