若者惹きつける転職CM

最近は転職を促すテレビCMの多さに驚く。俳優やタレントを起用したCMが連日流れ、転職サイトへの登録を促す。サイトでは業種や職種、給料、希望条件にとどまらず、世代別のサービスやコンサルティングなどきめ細かくフォロー。若手を中心に登録希望者が増えていると言う。

▼コロナ明けで通常に戻り、在宅から会社勤務に戻りストレスが増しているようだ。従来、転職は5月病で病む社員の受け皿だったが、今では平年化。CM総合研究所では「『嫌だから辞める』から、生きがいや給料アップを目指す『転職勝ち組』時代がやってきた」と指摘する。

▼転職CMで思うことは、「スキルを磨け」や「隠れた強みを生かせ」などの表現。そもそもスキルのない人がサイトに登録するはずがない。あなたの能力を待っている企業があるという表現にも腹が立つ。

▼身の回りでも30代や働き盛りの人の退職が増えている。退職後はアルバイトやパート、派遣社員、転職などまちまちだが、その後を聞くと大部分が「辞めなければよかった」と反省の弁。よくよく考えてほしい。