プリマハム 新たな価値観に照準 おつまみウインナーに磨き しっかり辛いタイメニューも

プリマハムが今春の新商品で取り組んだのが、新しい価値観から生まれる消費トレンドだ。

「コスパを重視し、無駄なものは買わない。そして、効率よく時間を有効活用するタイパ志向。コロナの5類移行後も定着する内食ニーズは多様化し、冷凍食品や健康志向の商品、嗜好品などが堅調に伸びている」(執行役員開発本部長 笹嶋恵子氏)とみて、「毎日の家族の食卓をより便利に、おいしく、しあわせに」との開発テーマを掲げる。

食肉加工品では、新商品に力を入れたのがソーセージのロングセラーブランド「香りの物語」シリーズ。過去に発売したものの諸事情で休止していたフレーバーウインナーを、ブラッシュアップして再発売する。

この種の商品に求められる、おつまみに合うおいしさを追求。「ブラックペッパー」「バジル&セージ」「ホットチョリソー」の3品とも、隠し味にオレガノを加えてふくよかな香りに。8㎜カットのあらびき肉で食感も強調した。おつまみ系ソーセージを好む男性だけでなく、女性にも受け入れられる味わいに仕立てた。

常温惣菜のシリーズ「ストックディッシュ」からは「スンドゥブ」など韓国メニュー2品のほか、タイの人気レストラン「マンゴツリー」監修アイテムが初登場。「ガパオ」「グリーンカレー」の2品とも、本場タイさながらの味わいだ。

タイ料理の大ファンだという笹嶋氏によれば、最初は幅広いユーザーを狙い、ほどほどの辛さを考えていたという。だが、しっかりと辛い本格的な味を監修者から指示され、本格志向のファンにも刺さる商品に仕上がった。