積載効率を高めよう 

名古屋市が転倒事故防止等を目的に、エスカレーターで立ち止まることを義務付ける条例を施行したのが23年10月のこと。実施約2か月後の調査では、慣習化していた「右側空け」が減少。「右側に立つ人」の数が2倍強となり、逆に「歩いたり走ったりする人」は大幅に減ったそうだ。

▼取り組みは緒に就いたばかりで右側に立つ人のスコアもまだまだ低いが、確かに朝夕の駅の風景が変わってきたように感じられる。

▼地下鉄構内から地上に出るエレベーターの行列。「長い時は1時間くらい待っていた」と語るのは、駅ホームのコンビニに納品する配送業者。以前は乗降客とエレベーターに同乗することはご法度だった模様で、「気にしないから」と声をかけても頑なに拒否された。

▼それが最近は、ごく普通に列に並び、エレベーターを利用している。もちろん背景には物流2024年問題があるのだろう。1時間は言い過ぎとしても、行く先々で同じように時間を取られたら仕事にならないのは当然。誰もが忙しい時間帯、エスカレーターもエレベーターも積載効率を高めねば。