大阪海苔協同組合の村瀬忠久理事長(大乾社長)は19日、ホテルニューオータニ大阪で開かれた新年の集いで、業界の近況について「昨年よりも生産枚数・金額とも上がっているが、今、一番作らないといけない時に九州では網が張れない状況になっている」と述べ、「ほかの農産物、海産物も温暖化の影響で状況は良くない。生産者も消費者も高齢化している」と指摘。
そのうえで、「われわれも同じで、いかに若手にバトンを渡すかということを真剣に考えなければならない。しんどい中だが、少しずつ前に進んでいきたい」と強調した。
また、白羽清正副理事長(ニコニコのり社長)は「株も上がっているが、海苔の相場も上がり大変だ。昨年も話したが、海苔離れが進み食べられなくなると、お寿司や海苔は韓国が発祥だと言われかねない」と危惧を示し、
「おにぎりがSNSでブームとなるなど、暗い話ばかりではない。食べるシーンを増やしていくためにできることは、まだ多いと考えている。日本の海苔業界がもっと存在感を示すことができるよう、みんなで頑張ろう」と力を込めた。