「慮る」ことができない人たち

テレビの正月特番で俳優の芦田愛菜さんが2024年の目標を聞かれ「慮」と答えていた。「慮」は、よくよく考える・想いを巡らせること。「慮る(おもんぱかる)」は「相手の気持ちを察しようと思いを巡らす様子」や「周囲の状況を考えて行動する様子」をいう。

▼1月1日に発生した能登半島地震。いまだ被害の全容は見えないが、被災地では必死の救助活動やライフラインの復旧活動が続いている。食品業界でも地元生産者・メーカーや卸、小売店などが被災。特に小さな酒蔵の被害は甚大と聞く。被災地の復旧・復興のために何ができるのか。個人、企業、業界それぞれのステージで力を尽くしていきたい。

▼人気ユーチューバーのHikakinさんは、今できる3つのこととして①募金②フェイクニュースを拡散しない③被災地に言葉をかけてあげること――を動画で呼びかけた。

▼しかしながら、またもや有名人やインフルエンサーと呼ばれる人たちの現地入りが相次ぎ報じられている。自身の承認欲求を満たすためだけに動く人たちにこそ、「慮る」ことを覚えて欲しい。