マーケティングリサーチ会社のインテージは、年末年始に関する意識調査の結果を公表し、期間中にかける平均予算が4万5235円、前年比128%と大幅に増加した。具体的な予定については、「旅行や帰省の予定はない」が 56.2%と昨年を 6.5 ポイント下回り、コロナ禍が明けて外出意欲の高まりを感じさせる結果になった。
調査は2023年11月24日から27日に全国15-79歳の男女5000人を対象に実施。年末年始の予定を聞いたところ、「実家への帰省」は18.5%で昨年を2.5ポイント上回った。一方で、日帰りの「国内旅行」を予定する人は4.0%(前年3.6%)、1泊以上の「国内旅行」は8.3%(同7.6%)、「海外旅行」は0.7%(同0.6%)とほぼ横ばいとなった。海外への旅行が回復傾向に向かわないことについては、物価高や円安が背景にあると考えられる。
「実家への帰省」については、性年代別では特に男性20-50代、女性40-50代で昨年に比べて増加した。これまでは新型コロナウイルスの感染拡大を心配し、帰省を控えていた人が「第5類」移行をきっかけに帰省できるようになったと見られる。
同社の生活者研究センターの田中宏昌センター長は、「実家への帰省や国内旅行といった人の動きは着実に回復に向かっているようだ。予算も増加傾向だが『物価高』を考慮すると『押し上げられた』要素も大きいのでは」としている。