明星食品は12月19日、近隣の千駄谷小学校で社員による出張授業「もぐもぐClassroom」を実施した。対象は小学5年生で、テーマは「フードロス」。クイズ形式で現状や課題を伝え、食品メーカーや小売業の取り組みも紹介した。生徒には冬休み中にフードロス対策の実践を促し、後日、発表の場を設ける。
CSV(Creating Shared Value)経営の一環で昨年度から行っている地域共創プロジェクト。リーダーはマーケティング本部デザインルームの宮宗耕平課長。総合の学習として、今回は7月と9月に「デザイン」をテーマに実施した授業に続く企画となる。
「フードロス」を説明する中でインスタントラーメンの特長を紹介。おいしい・安価・簡便なことに加え、保存性が良い点にも触れ、「いつでも食べられる」「捨てなくてすむ」とのメリットを伝えた。その後はクイズを実施。「フードロスとは?」「日本で1年間に捨てられている食べ物の量は?」「フードロスはどこから出ている?」の3問が出題され、多くの子どもたちが正解を選ぶなど関心の高さがうかがえた。
そしてメーカーは「賞味期限の延長」、小売業は「てまえどり」の推奨など食品ロス削減につながる取り組みを行っていると紹介。「フードロスは身近な問題。食料品を『買うとき』『食べるとき』『食べた後』で工夫できることはないか考えてみよう」と呼びかけた。授業内容を踏まえ、生徒は冬休み明けに「フードロス」について取り組んだことをグループでプレゼンテーションする。優秀な発表にはプレゼントを進呈する予定。
木所敬雄執行役員マーケティング本部長は、クイズで出題した日本の食品廃棄ロス量(523万t)を引き合いに「世界には飢餓で苦しんでいる方がたくさんいる。日本でも廃棄ロスをもっと減らさなければいけない。われわれ食品メーカーも努力するので、皆さんも家庭や学校で工夫できることがないか考えてほしい」と子どもらに話した。