カゴメの元社長の蟹江英吉氏は16日、愛知県内の病院で急性肺炎のため逝去した。99歳。通夜および葬儀は近親者を中心に営まれた。故人の遺志により供花、供物、香典、弔電、弔問等は辞退している。
社長在任中にはスカイ計画(1983~87年)と称し、「ナチュラル・フード・インダストリーカゴメ」を掲げ、トマトを中核に野菜・果物・穀物など植物性素材の良さを最大限に生かし、豊かな食文化を創造する企業を推進。同時にCI導入によりコーポレートマークを「トマトマーク」から「KAGOME」に、キャッチフレーズも「自然を、おいしく、楽しく。」に変えた。
さらにNEWスカイ計画(1987~1991年)では、88年に米国法人「カゴメUSA」、90年米国工場「カゴメフーズ社」(カリフォルニア州)を設立するなどグローバル化に向けた活動も強化。カリフォルニアは57年に創業者蟹江一太郎氏が米国トマト産業の視察の際に訪れた地であり、以来33年目にして世界最大のトマト産地への進出を果たした。