12.1 C
Tokyo
14.5 C
Osaka
2026 / 02 / 15 日曜日
ログイン
English
トップニュース中国で輝く「菊正宗」 「ギンパック」にIWC受賞効果 菊正宗酒造

中国で輝く「菊正宗」 「ギンパック」にIWC受賞効果 菊正宗酒造

“本流辛口”の味わいを追求し、酒どころ神戸・灘地区の業界大手でも一目置かれる菊正宗酒造。その代表銘柄「菊正宗」は、中国の和食市場で絶大な人気を誇っている。「上撰」「樽酒」などのレギュラー酒を主力に、輸出専用ラベルの「純米大吟醸」も好評だ。同社の輸出事業では中国の構成比が最も高い。

一方、今期は「しぼりたて ギンパック」シリーズが「IWC2023(SAKE部門)」の「グレートバリュー・チャンピオン・サケ」受賞効果で伸長。台湾やシンガポールなどアジアで小売ルートの開拓が進んでいる。

輸出の取り組みなどについて、海外事業部海外事業課の良津智成課長、福井雅人課長代理に聞いた。

中国人社員が市場開拓

「菊正宗」の海外輸出が始まったのは1877年、今から140余年前にさかのぼる。その後、しばらく大きな進展は見られなかったが、成長軌道に乗ったのは中国市場への進出を本格化させた2012年頃だという。

キッカケは、同国で“本流辛口”の味わいが評価されていたことに加え、「菊正宗」のブランドが想定以上に浸透していることが分かったからだ。日本の大学に留学していた中国人の王文長(おう・ぶんちょう)氏を新卒で採用し、現地代理店と同行するなどしてきめ細かな市場開拓に乗り出した。王氏は日本で学んだ経験から、両国の橋渡しになるような仕事に携わりたいとの想いがあったという。

主力品は定番の「上撰 本醸造 1・8L」、ロングセラーの「樽酒 300㎖」。和食レストランや日本式の居酒屋を中心に、小売ルートでの取り扱いもある。

また、「菊正宗」のロゴを全面に押し出した輸出専用ラベルの「純米大吟醸」も人気。銘柄の知名度が高いことを強みに、ECでの売れ行きも上々だ。

「ギンパック」「百黙」が伸長

「ギンパック」にIWC効果
「ギンパック」にIWC効果

23年4~11月の輸出実績は、中国市場が景気減速を背景に需要が振るわず、前年を下回っている。約30か国・地域に出荷し、上位は中国、アメリカ、香港、シンガポール、オーストラリアなど。

厳しい環境のなか、「しぼりたて ギンパック」は前期比約2倍と好調だ。「IWC2023(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」で史上初となる「グレートバリュー・チャンピオン・サケ」2度目の受賞(19年、23年)が追い風になっている。高品質でコストパフォーマンスに優れたことが評価されたもので、直近で台湾やシンガポールのスーパーに採用されるなど露出が広がっている。パック製品ながらフルーティーな酒質が好感され、飲食店での取り扱いも増加傾向。

「百黙」は、アメリカやオーストラリア、シンガポールを中心に出荷し、22年度の実績が大幅に増えた。同社が最高品質を目指した限定ブランドだが、「純米大吟醸」を筆頭に、ブレンド技術を生かした「Alt.3(オルトスリー)」の評価も高い。定番の「菊正宗」とは別路線をターゲットに、高級店の市場開拓に一役買っている。現在は約12か国に展開。今後はメーンの中国市場に向けた提案も強化していく。

「百黙 純米大吟醸」(菊正宗酒造)
「百黙 純米大吟醸」(菊正宗酒造)

関連記事

インタビュー特集

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。