明治の「チョコレート効果」が全国的に連日猛暑を記録した8月と9月も堅調に推移した。一般的にチョコレートは季節指数が大きく夏場に需要が落ち込む傾向にある。「チョコレート効果」は8月に実施したリニューアル効果も後押しして猛暑を跳ねのけた。
10月27日取材に応じた明治の相澤幸保グローバルカカオ事業本部カカオマーケティング部部長は「気温の影響を受けにくく、そのような点から夏場も非常に扱いやすい商品の一つになる可能性がある」と手応えを語る。
気温の影響を受けにくい理由には、計画購買のユーザーに支えられている点や石丸幹二さんを再起用したCM効果を挙げる。
CMでは「離反されてしまった方にリマインドしていただけるようにコミュニケーションを開始したところ、そのようなお客様がかなり増えてきている」という。
主要購買層は50代以上。コンビニや駅売店などで多く並ぶパウチ商品では30・40代の若年層を獲得して二ケタ増で推移している。
これには「栄養士の方が食事の前にチョコを食べるとダイエットをサポートするという“チョコファースト”が追い風になっている」とみている。
長年取り組んでいるカカオポリフェノール訴求にも手応えをつかみ始め、この勢いを加速させるべく今回リニューアルに踏み切った。
8月、カカオポリフェノールの量が一目で分かるように商品に含まれるカカオポリフェノールの量を大きく記載したパッケージへと刷新した。
「カカオポリフェノールの含有量をしっかり訴求することで高カカオの商品の健康価値を伝えていく。ポリフェノールの含有量を理解して選んでいただけるステージに入りつつある」とみている。
健康志向の高い層に向けては機能性表示食品に挑む。3月に発売した機能性表示食品「チョコレート効果プラスカカオ72%」に続く商品として、10月10日には「チョコレート効果Wプラスカカオ72%」を新発売した。
同商品は、「チョコレート効果カカオ72%」にカカオエキスパウダーを配合することでカカオフラバノール含有量を高めた機能性表示食品のチョコレート。「善玉コレステロールを増やすことを助ける」と「血圧が高めの方の血圧を低下させることを助ける」のWのヘルスクレームを訴求する。
「しっかり中身を理解していただく必要があり、11月以降に理解を深めていただけるようなコミュニケーションを予定している」という。
なお月別の商品動向では、年初から8月まで堅調に推移する中、8月並みの猛暑となった9月が苦戦。「9月の3・4週は非常に気温が高く昨年同期比との比較で大きくギャップが生じてしまった」と振り返る。