味の素「ビクトリープロジェクト」20周年 アスリートとの軌跡、進化形を披露

味の素社がJOCオフィシャルパートナーとしてオリンピック日本選手団を栄養面からサポートする「ビクトリープロジェクト」が今年で20周年となり、11月30日に東京都北区西が丘の味の素トレーニングセンターで「ビクトリープロジェクト20周年~アスリートとともに歩み続けた軌跡とサポートの進化形~」を開催し、歩んできた道程や新しく進化したプロジェクトを紹介した。

開会あいさつで佐々木達哉取締役執行役員専務は、「アミノサイエンスで人・社会・地球のWell-beingに貢献する」という味の素グループの志(パーパス)を紹介したうえで、2003年にJOCとの共同事業としてスタートしたビクトリープロジェクトにおける味の素ならではの支援を報告。アミノ酸の技術を活用したコンディショニングサポートやスペシャル組成のアミノ酸の提供、大会現場での「JOC G-Road Station」での和軽食提供、パラリンピックとの取り組みやグローバル展開などを紹介。続いて尾縣貢JOC専務理事が来賓のあいさつを述べた。

トークセッションは栗原秀文プロジェクトチームリーダーの進行で進められ、プロフィギュアスケーターの荒川静香氏は「試合前に栄養面でアドバイスをいただいたことが心強かった。今後はジュニア世代もサポートしてほしい」とした。水泳の五輪メダリスト松田丈志氏は「海外合宿ではトレーニングで消費しているカロリーを計算してもらい、食事によって体が変えられることを実感した」と支援を振り返った。またプロジェクトが果たしてきた役割と進化形について、篠田幸彦スポーツ栄養グループ長は「栄養こそがWell―beingにつながり、これに感性が加われば選手は確実に伸びる。現在はZ世代対象だが、今後は未来世代も強化し、共創価値を社会にも伝え、健康寿命につながるサイクルを実現したい」と語った。

アスリートの心を元気にする「Amino Pizza」(味の素冷凍食品) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
アスリートの心を元気にする「Amino Pizza」(味の素冷凍食品)

続いて今後のG-Road Stationについて栗原チームリーダーは、「新たな食の意義を考える中で、選手を明るい気分にさせる食はピザだと判明。アンケートでも栄養バランスが良くて機能的なピザがあったら食べたいという人は80%を超えた」と指摘。味の素冷凍食品が開発に携わった「Amino Pizza」(エナジーとプロテインの2種)を提案した。

発表会では上野祐輝プロジェクトディレクターの司会により、パリオリンピック出場が内定しているブレイキン日本代表のB-Boy Shigekix選手とB-girl Ayane選手がパフォーマンスを披露し、映像ではスケートの羽生結弦選手もコメントを述べた。

結びに荻原葉子執行役員グローバルコミュニケーション部長は、「20年間続けられたのも、アスリートがチームの一員として応援してもらったからこそ今がある。パーパスを体現するのがプロジェクトだ。未来世代のアスリートも一丸となって支えたい」と締めくくった。