ケンミン食品は、形状不良などで商品化できない丹波篠山産黒枝豆を使った「黒枝豆のビーフン ペペロンチーノ風」(冷凍)を、11月6日より2千食限定で発売する。丹波黒の枝豆の甘味とにんにく風味がマッチした、ペペロンチーノ風仕立ての焼ビーフン。地産地消とフードロス対策として開発した。取り扱いは自社オンラインショップまたは冷凍自動販売機。2食入り税込600円。
同社では、地産地消、地域活性化の取り組みの一つとしてこれまで神戸牛や赤穂の天塩、淡路の玉ねぎなど兵庫県産食材を使った商品を開発してきた。冷凍食品工場がある丹波篠山市では、黒豆卸大手の小田垣商店と協働で丹波黒の冷凍加工品の生産を18年より開始した。
黒枝豆生産地の丹波篠山市では、10月初旬の解禁から2週間程度しか収穫できず、青果市場に出回る時期は短い。なかでも丹波黒は最高級の枝豆で、大粒で芋や栗のような味わいと食感が特徴。瞬間冷凍で風味を封じ込め、年中楽しめるようにした。
歩留まりを年々高めて、今年は過去最高の2.2tを加工。ケンミン食品の「丹波篠山産 丹波黒枝豆200g」、小田垣商店「丹波黒豆のえだまめ150g」として、各ルートにて販売する。
その製造工程において全体の1割ほどでボイルする際の粒の飛び出しや、形状不良・一粒さや、粒割れなど商品化できない豆が生じる。フードロス削減の一環として黒枝豆の有効利用を試み、「黒枝豆のビーフン ペペロンチーノ風」の販売に至った。
高村祐輝社長は、10月27日に開催した会見にて、発売経緯などを説明したあと「地域食材を使った焼ビーフンを、日本中に提供できるように生産体制を築きたい。篠山工場敷地内の一部建屋を改装して、25年春に新しい冷凍食品工場を竣工。新ラインでは機械化・省人化を図る一方、現工場ではこのような冷凍枝豆など新事業を検討していきたい」など抱負を語った。