中部メイカン(岐阜市、小寺仁康社長)は10月19日、岐阜市文化センターで「2023 中部メイカングループ 秋季展示会」を開催した。今回は特に大テーマは設けず、トレンドやキーワードを押さえながら多彩な提案を用意。出展メーカーは新規12社を含む164社。取引先各方面から約180人を招待し、今秋冬の注目商品や、メーカー新商品・いちおし商品などを紹介した。
会場前半部の中部メイカン企画コーナーでは、「メイカンセレクション」と銘打ち注目商品や地場商品、年末年始商材などを集めた。
「岐阜・滋賀の逸品」「愛知の逸品」では、調味料や菓子など未開拓の地場商品をピックアップ。季節商品では、これから冬場に向けて最需要期を迎えるコーヒー・紅茶・ココアのこだわり品、冬のあったかメニュー、年末商材などに力を入れた。
大豆ミート・代替卵・米粉などの代替メニューや、韓国フード、オーガニック食材、有名店・人気店とのコラボ商品など、昨今のトレンドやキーワードに沿った商品も来場者の注目を集めた。
さらに、サンクゼールや成城石井の外販商品を紹介。「エンド1本分を取り揃え、そのまま移植できる形で提案することで、得意先さま(小売)にとっても当社にとっても高いメリットが生まれる」(本部)とする。
グループ企業商品では、磯美人の八代目儀兵衛監修海苔の拡販に再注力。同商品は「米のプロが認めたご飯に合う海苔」として約1年半前から展開しているが、セブン―イレブンのおにぎりやジャパネットの炊飯器の監修などで八代目儀兵衛の知名度が上がってきていることを受け、改めてPRしていく構え。
また、展示会場で実施している募金については今年から子ども食堂に寄付していくこととした。
中部メイカンの24年3月期上期(4―9月)実績予想は、「総売上高が前年同期比4%減の53.6億円、経常利益は同4.8%減の1億4千万円。主力取引先の閉店に伴う売上減を新規帳合獲得である程度埋めたが、前年をクリアするまでには至らなかった」(小寺社長、以下同)という。
通期着地については、「売上は若干マイナスになるかもしれないが、8月以降の新規獲得や既存深耕でだいぶ回復していく見込み」。
カテゴリー別動向としては、低温帯が好調に推移。ドライカテゴリーも「そろそろ底を打って、売上を増やしていける見通しが出てきた」とする。「築地銀だこ」のFC店運営を行う外食事業部は好調に推移。価格改定やコラボ企画などで増収となっている。