日本醤油協会・堀切会長 「価値向上で国内活性化」 醤油の日の集いで強調

日本醤油協会の堀切功章会長(キッコーマン会長)は9月29日、都内のホテルで開かれた「醤油の日の集い」であいさつし、醤油の需要や市場について「輸出を含む海外市場の開拓で新たな需要の取り込みを図る一方で、大多数の事業者のホームグラウンドである日本の国内市場の活性化にもしっかりと取り組んでいかなければならない」と語った。

堀切会長は国内市場の活性化について「個々の事業者が自ら事業と商品の価値を継続的にブラッシュアップしていく必要がある」と強調。価値の源泉には様々な個性があるとしたうえで「商品の持つ価値を正しく認識し、業界内で切磋琢磨しながらそれぞれの個性を磨き上げていくことが何より重要である」と述べた。

日本醤油協会と全国醤油工業協同組合連合会は10月1日の「醤油の日」に合わせて全国の事業者が集う「醤油の日の集い」を開催。「第50回全国醤油品評会」「令和5年度醤油地域貢献賞」の表彰を含む式典、さらに記念講演、懇親パーティーを実施した。

全国醤油品評会では山形屋商店「ヤマブン別上こいくちしょうゆ」(福島県、こいくち)、ヒゲタ醤油「特選こいくちしょうゆ」(千葉県、同)、山本屋糀店「こみやましょうゆ源泉」(長野県、同)、佐藤醸造「七宝国産特級醤油」(愛知県、同)と日東醸造「竹」(愛知県、しろ)の5点が農林水産大臣賞を受賞。

また、10点が農林水産省大臣官房長賞を受賞し、それぞれ表彰された。醤油地域貢献賞は東海・北陸ブロックの富田茂夫氏(愛知県)に贈呈された。

記念講演では青山志穂日本ソルトコーディネーター協会代表理事が「知らないと損する塩の話」をテーマに講演した。また、懇親パーティーでは「全国醤油品評会」で農林水産大臣賞を受賞した醤油を使った料理が提供されたほか、「しょうゆ応援隊賞」の表彰が行われた。