カゴメ 資生堂と業務提携 「健康美と野菜」で共同研究 美容関心層に野菜価値を発信

カゴメは、資生堂と業務提携し、資生堂が来年2月に健康美を実現するインナービューティブランド「SHISEIDO BEAUTY WELLNESS (資生堂 ビューティー ウエルネス)」(以下、SBW)を立ちあげるにあたり、資生堂の健康美と野菜との関係性に関する共同研究及び商品の共同開発を行うと発表した。

また、資生堂はツムラとも戦略提携を締結し、東洋思想の五臓と先進皮膚美容科学の融合による健康美に関する共同研究及び商品開発に取組む。共同開発した商品は、来年2月に資生堂の流通網で国内発売され、2025年以降には中国をはじめとするアジア地域での展開も計画している。なお今後も各分野のプロフェッショナルであるパートナー企業とも美の実現に向けた新しいソリューションを創出して行く。

「“健康美“は肌、身体、心の調和が取れている状態」と捉えている資生堂の藤原憲太郎社長(資生堂ジャパン会長)。これを実現するために、野菜・果実のおいしさや健康価値を活かした飲料と食品等の研究開発に強みをもつカゴメと、生薬と心身のつながりに強みをもつツムラとの協業により新しいソリューションを創出する考えだ。

インナービューティー事業の本格展開に踏み切る資生堂は、日本市場のターゲット層(肌・身体・心は繋がっていると認識している層)は2千800万人と認識しており、ビューティー×ウエルネスによる新領域は、現状の「ビューティー(美容サプリメント)約千億円」の数倍規模と想定しているようだ。

20日に開催した共同発表の中でカゴメの山口聡社長は、経営ビジョンである「トマトの会社から、野菜の会社」を目指す中で、「野菜の会社にスピード感をもって進化するには、既存事業の強化だけではなく、食、健康、農業といったリソースを活かせる分野において、積極的にオープンイノベーションを進めなければならない。資生堂が目指す美の力を通じて、幸福を実感できるサステナブル社会に、当社の強みである野菜や果物の研究開発力で貢献できることは誇らしいことだ」と語った。

さらに今回の提携により、「①健康美と野菜の関係性に関する共同研究と共同開発により、新しい野菜の可能性を明らかにする。②資生堂のブランド力、マーケティング力など強力なリソースを通じて、単独ではアプローチが難しい、美容と健康に関心が高いお客様に対して野菜の価値を伝え、この協業だけでなく既存事業の成長にもつなげる。③インナービューティー事業の可能性を検証する」などの考えを示した。

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