8.5 C
Tokyo
15.1 C
Osaka
2025 / 12 / 20 土曜日
ログイン
English
加工食品乳製品・アイスクリーム六甲バター 「QBB」価値発信を強化 主力のベビーチーズ軸足に

六甲バター 「QBB」価値発信を強化 主力のベビーチーズ軸足に

六甲バターは下期(12月期)、ベビーチーズを中心にQBBブランドの価値発信を強化する。9月4日、上期業績の振り返りと下期に向けた戦略説明会を行った。塚本浩康社長は「上期は赤字となったが、計画を上回る着地ができた。下期は新商品や施策を通してQBBブランドの価値を届けていく」とし、上方修正した通期計画の達成に向け意欲を示した。

同社は22年春と秋、23年春に容量減を含む価格改定を実施。これにより主力のベビーチーズは、特にプレミアム商品と季節限定商品で採用減や買い控えがみられた。

プロセスチーズのなかでも構成比が高いベビーチーズの売上は乳製品全体の売上に影響することから、既存品の価値を改めて訴求してチーズ売場への集客を図る。

黒田浄治執行役員マーケティング本部長は「価格改定後も買い続けてくださる人も多いが、価格差が広がればいずれ離脱してしまう。新商品はもちろん、既存品の価値を再認識してもらうことでQBBブランドを選び続けてほしい」など語った。

ベビーチーズの既存品で特に好調なのが「おいしく健康プラスベビーチーズ チーズDE鉄分」。上期は同商品を医療施設周辺の食品スーパーや妊婦専用のバーで展開して鉄分や葉酸を手軽に摂れる機能面を地道に訴求したことが奏功し、売上・数量ともに二ケタ伸長した。

リステリア菌食中毒の観点から妊娠中にチーズが敬遠される動きがみられる中、下期もプロセスチーズは妊娠中も問題なく食せるといった啓発を含め同商品の価値をSNSなどで発信していく。加えて新たな顧客接点として11月に神戸マラソンでランナーへ配布も計画している。

好調のチーズデザートはドラッグストアで販売を強化する。近年デザート関連品を含めドラッグストアにおける食品構成比が増えていることから、スイーツ売場でテスト販売を開始し、さらなる水平展開に挑む。

新たな切り口では、プラントベースドフード(PBF)とアイス商品の販路拡大を掲げる。

PBFは大手チェーンでテスト販売したPBFのシュレッドチーズが販売期間を延長するなど好調だった。25年の大阪・関西万博は「未来のフード体験」をテーマにPBFメニューを展開する。

植物性飲料では、昨年から輸入販売しているオーツミルク「OATSIDE(オーツサイド)」のスポット展開含めた小売店の取り扱いが1千250店舗まで拡大している。

チーズを使ったアイスは、今年に入り関西の一部SM店舗でテストマーケティングを実施。一部店舗で定番化が検討されているほか、引き合いが強かった業務用商品の展開も予定している。

関連記事

インタビュー特集

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。