シーズニングなどに使用される業務用のパウダー製品などを手掛ける井村屋フーズは、愛知県豊橋市の七根工場で「スプレードライヤー」の6号機を新設し稼働を開始した。9月1日に行われたお披露目では、菅沼重元会長、近藤久嗣社長らが出席。「生産能力が拡大するため、機能性素材の生産拡大、海外への販路拡大にも努めていく」と説明した。
現在、七根工場では3号機から5号機のスプレードライヤーを稼働、ハクサイやキャベツ、ニンジンなどの野菜をはじめ、豆乳、小豆、フルーツ、醤油、みそ、肉、魚介などのパウダー製品を製造。粉体・顆粒を主体に調味料や機能性素材のバルク原料から最終個包装までを一貫して行い、OEMも受注している。
最も古い3号機の老朽化を受けて、生産能力が高く、環境にも配慮した新設備の導入を計画。
6号機は、5号機に隣接する形で建設。粉体事業の拡大に向けて、生産キャパシティを高めた。3号機に使用されている関節加熱ヒーター式から直火式熱風炉に変更し、エネルギー効率をアップ。3号機と比べ約30%のガス使用量が削減できる。生産能力は3号機の約2倍で、年間990t。キャパシティが増加することで労務の改善にもつながる。
噴霧方式をディスクからノズルに変更することで、乾燥塔壁面への付着低減を図ったほか、ダブルスクラーバーを採用し飛散物と臭気を軽減し環境面でも配慮している。
また、同社は豊橋市内に中原工場を稼働し、アイス、レトルト食品、スパウチ飲料などの食品加工、OEMによる委託商品の加工販売を行う。