防災対策していない4割強 備えは1位水、2位レトルト・インスタント食品、3位ペーパー類 インテージ調べ

マーケティングリサーチ会社のインテージは、「防災意識」に関する調査結果を公開し、防災対策で備えている物や事柄のトップ3は1位「水」(32%)、2位「レトルト・インスタント食品」(29%)、3位「ティッシュ・トイレットペーパー」(24%)だった。一方で約8割が自然災害に不安を感じているものの、家庭で「対策をしていない」との回答が全体の4割強にのぼった。

調査は関東大震災から100年を迎える9月1日「防災の日」に向け、15‐79歳の男女5千人を対象に実施。期間は8月4~9日。自然災害などの様々な脅威について、とくに不安を感じるものに「地震」との回答が最多で、「とても不安」「不安」「やや不安」の合計が全体の85%を占めた。「猛暑(高気温)」が82%、「集中豪雨・大雨・暴風」が79%で続く。ただし、家庭で「防災対策をしている」のは全体で47%と半数を下回り、「防災対策をしていない」が41%に達した。うち、単身世帯は7割弱が防災準備をしておらず、とくに若年層が10代79%、20代80%と非対策率が高かった。なお過去1年の家庭での対策費用平均は1人当たり2千51円(前年1千851円)と増加。

同社の生活者研究センターの田中宏昌センター長は「自然災害への不安は自分事化しているが、『備え』については十分とは言えない状況。なかでも単身世帯の多くが対策を講じていないことが分かった。現在顕著な単身世帯の増加や高齢化などの情勢を鑑みると数字以上に大きな社会的リスクと言える。自助だけでなく地域や行政とも関わりながら、『備え』の意識を高められるかは重要な社会課題」としている。