テーブルマークは、今秋に家庭用冷凍食品の新商品6品・リニューアル品6品、業務用冷凍食品の新商品4品・リニューアル品4品を発売する。
同社はJTグループ加工食品事業として2月にパーパスを制定した。キーワードは「食事をうれしく、食卓をたのしく。」。「おいしさ」を届けることはもちろん、期待を超える数々の驚きや新たな出会いの創造で「うれしい食事」を生み出し、大切な人と一緒に食べる喜びや食卓を彩る笑顔の創造で「たのしい食卓」への貢献を目指す。
家庭用冷凍食品は、「多様化する生活者のニーズを満たす価値提供」をテーマに開発した。いずれも9月1日発売。目玉は冷凍ラーメンで新たに立ち上げた「まるぐ」シリーズだ。有名店監修で具材の満足感を追求し、「らぁ麺やまぐち監修 まるぐ 鶏コクラーメン」(286g)と「麺屋武蔵監修 まるぐ えび香る魚介ラーメン」(331g)の2品を投入。本格的な麺、スープのおいしさにもこだわった。
同社によると冷凍中華麺市場は伸長を続け、22年実績は19年比4割以上増となった。「本格的な味わい」や「一食完結の簡便性」などが支持されている。ただし、消費者調査では「具材」への期待感が大きいものの、実際の「具材」に対する満足感は低いという。そのギャップを埋めるべく、「まるぐ」シリーズで冷凍ラーメンの「未充足ニーズ」に応えていく。
「らぁ麺やまぐち監修 まるぐ 鶏コクラーメン」は、豚チャーシュー、鶏スライス、鶏団子、メンマ、ネギの5種類を具材に使用。「麺屋武蔵監修 まるぐ えび香る魚介ラーメン」は、たっぷりの野菜(白菜、にら、きくらげ)と鶏肉が入る。スープは独自の新製法を採用。ラーメン屋に近い作り方を再現し、本来の風味と旨味を残すことに成功した。麺にもこだわり、10時間以上熟成させて風味を引き出した。スープと相性の良い細さ・太さや食感もポイント。
発売以降、有名タレントを起用したプロモーションを大々的に展開する。デジタル広告を中心に、SNS施策やテレビCM等で認知アップとトライアル喚起を図っていく。12月中旬から来年1月末にかけてはタレントを起用した商品パッケージも予定。
お好み焼の強化策として、「山芋焼」を発売する。同社によると、お好み焼は炭水化物、カロリー、糖質などを理由に一定数が「健康に良くない」イメージを持っているという。そこで、新商品の生地は小麦粉の代わりに国産の米粉を使用。1/3日分の国産野菜(キャベツ・山芋・ねぎ)とあわせ、“ふわとろ食感”に仕上げた。添付で特製醤油だれ、かつお節が付く。1食入り(255g)。
冷凍パン「ここCafé」シリーズに、カフェで定番人気の「チョコスコーン」が仲間入り。「外はさっくり、中はしっとり」とした食感の生地に、チョコレートを合わせた。2個入。
生活防衛意識の高まりから弁当商材の需要が高まっており、今春立ち上げた「詰めやすサイズ」シリーズに「同 牛肉コロッケ」「同 えび寄せフライ」の2品を追加。トレンドのスリム弁当箱に使いやすく、通常品より多い8個入りでお得感もある。
業務用冷凍食品では、慢性的な人手不足や食の多様化に貢献するとともに、「イベント感、季節感などを付与したラインアップで食の楽しみを提供」することを目指した。
観光・外食の復活にあわせデザートを拡充。「PSロールケーキ(マロン)」は、栗本来のコクと風味にこだわったクリームの上品な味わいが特長。フリーカットタイプのため好みのサイズにアレンジしやすい。自然解凍のみでカットの手間が不要の「カット済みロールケーキ」として、「鹿児島県産紅はるか」と「3種のベリー」を投入。
前者は和風・洋風のいずれにも馴染みやすく、後者は秋冬のイベントを華やかに彩る。また、好調なベーカリーに「あずきロール(北海道産小豆のかのこ豆使用)」を追加。中種製法で仕込んだ生地に北海道産小豆のかのこ豆を加え、低温でじっくりと焼き上げた。ふんわりした食感と小豆のほんのりした甘みが楽しめる。介護施設を中心に、ホテルのビュッフェやレストランのバイキングでも需要を見込む。