加藤産業 秋&冬の新製品発表会 3年半ぶり緩和で賑わう

加藤産業は7月13、14の2日間、神戸国際展示場にて「第48回2023秋&冬の新製品発表会」を開いた。会場はゾーン・カテゴリーごとに入退場者数の管理を行っていた規制を、コロナの5類移行に伴い3年半ぶりに緩和。全国の量販店、スーパー、CVS、生協、外食店など事前に約3千200人の登録があり、盛況だった。

なお出店メーカー数は533社。内訳は常温加工食品316社、チルド日配冷凍食品76社、酒類141社。出展アイテム数は5千608で、このうち新製品は1千826品目。

テーマコーナーでは、関東大震災から100年を迎える今年の「防災の日」を前に、災害時に備えた備蓄食品を陳列した。日常から使用することができ、災害時にも活用できるローリングストック食材や、災害時の備えに用意する非常食を集めて紹介。実際に試食も行いながら、見て食べて気づいてもらおうと企画した。

「提案×生成AI」ゾーンでは、営業未経験の新入社員が生成AI「Chat-GPT」を活用した乾物商品の売場を提案。ハッシュタグの活用やランキング形式の陳列、食シーンを絡めたエンドづくりなど、取り組み内容をパネル形式で紹介した。

このほか、秋冬シーズンに向けたKanpyブランド情報やメーカー新製品、市場トレンドを発信する「KATO VIRTUAL EXPO(KVE)」や「KatoTV」の放映。ニッポンが誇る食の魅力を発見し、伝えることをコンセプトにした「ディスカバリーニッポンコーナー」では、全国各地の地場メーカー48社、各支店推奨メーカー26社のこだわり商品を紹介。新商品コーナーでは秋冬のトレンドに「シン・ヘルス&ビューティ」として乳酸菌配合商品や肌の健康、ヘルシーさを訴求した商品をはじめ、「代替食品」「発酵」鍋つゆを展示した。

「Kanpy」をはじめオリジナル、輸入商品コーナーでは、生活防衛・節約志向、レトロ進化系、タイパの3つのキーワードから開発した「北海道ゆであずき低甘味仕上げ」「藻塩を使った塩こんぶ」など新製品10品、リニューアル品2品を中心に試食とともに案内して、来場者に好評だった。

山中謙一専務(加藤産業) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
山中謙一専務(加藤産業)

「点数アップ支援に力」山中専務

山中謙一専務は会見にて、最近の取り組みについて次の通り話した。

メーカー商品がほぼ値上げに向かうなか、小売業では売上は横ばいでも買い上げ点数が減少している。そこで営業本部では、生鮮連動やメーカー同士のコラボレートを推奨。メーカーコラボでは、デジタル活用に遅れをとっているメーカーに対し、当社がお役に立てるよう共に進めることに力を入れている。

単品単価が上昇に伴い、売上は前年同期比104%を確保、値上げ効果は大きい。ただ決してメーカー任せではなく、われわれの力で販売するという気持ちを共有し、数量を上げるためにどうすればいいかに知恵を絞り、全国で取り組み、成功事例を積み上げているところだ。