生き残りに必要なもの

時代の変遷を経てSMやDgS、通信販売など販売側の業態同士の垣根がなくなり、直接競合が当たり前の世の中になった。競合が増えてくれば必然的に各社の売上は減少傾向に陥ることになる。

▼経費節減策に頭を悩ませるあまり、人員整理という手段に踏み切らざるを得ない小売業態が増えている。近年は電気代などの固定費削減では限界があるため、ドラスティックな人員削減に着手する企業もみられる。

▼こういった傾向は商品の製造や売場の管理、顧客対応などで悪影響を及ぼす。人員が少なくなる分、品切れが発生するなど整理整頓が行き届かない売場となってしまい、顧客満足度は一気に低下する。結果、来客頻度が下がり売上はさらに下降する悪循環を繰り返すようになる。

▼重要なのは削るばかりではなく価格や商品量、品質の改善などの見た目の変化にある。問題なのはそれが何でありそれをどう実現すべきかだ。売り手側の事情を組み入れつつ、地域性や販売戦略、顧客の固定化など独自の差別化策をみつけて、実践できる企業こそが生き残っていけるのだろう。

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