訪れてほしい原爆資料館

G7広島サミットが19日開催される。岸田首相が8か国首脳を招きたいとする原爆資料館を数か月前に訪れた。東館の入口には列をなす外国人の姿が目立っていた。被爆の実相に迫る本館。そこから東館へ折り返す長い通路の途中では、うつむいて涙を拭う外国人もいた。

▼展示はどれも「ノーモア・ヒロシマ」を知らしめるもので首相が訪問に執心するのもむべなるかな。原爆が投下されたその日の出来事を伝えるコーナーではそれぞれの人生や日常が脈絡なく踏みにじられてしまった事実を突きつける。

▼原爆後遺症の展示では、体が痛いという苦しみを周囲はもとより身内にも理解されず病院からも匙を投げられ自死に追い込まれた事実が克明に記され身につまされた。

▼さて原爆を投下したアメリカ。日本の食には遺伝子組み換え作物(GM作物)を押し付けている。4月、食品表示のルールが厳格化され「遺伝子組み換えでない」の表示が“実質”不可能に。GM作物を“大量に”使った食品とそうでない食品との違いが原材料名から判別できなくなった。ノーサンキューだ。