「乾物で世界をもっとPEACEに!」を掲げて普及活動に取り組むDRYandPEACEでは、今年も「乾物カレーの日」イベントを6月3日~18日にかけて実施予定。協力する飲食店やベーカリー、料理教室などを募集している。
13年にスタートしたこの取り組みは、乾物を使ったカレーを食べることで砂漠緑化につなげるプロジェクト。参加店で提供する乾物カレーの売上げの一部を寄付するほか、協力する各地の料理教室でレシピを伝授するもの。
参加する飲食店などは、それぞれに乾物を使ったオリジナルのカレーを提供。通常料金に上乗せした分を寄付するなどして、内モンゴルの緑化につなげることができる。
カレーライスだけでなく、カレーうどんやカレースープ、カレーパンなど「乾物+カレー」の組み合わせであればメニューは自由だ。
サステナブル料理研究家のサカイ優佳子さんと田平恵美さんが主宰するDRYandPEACEは、食品ロス削減、省エネ、備蓄にもなる乾物を「未来食」と捉えた活動を展開。レシピ本の発刊や料理講座などを通した啓発を行っている。
「乾物カレーの日」の活動ではこれまで内モンゴルへの植樹を続け、生態系の回復や地球温暖化防止に貢献。現地の雇用にもつながっており、18年には第13回ロハスデザイン大賞を受賞している。
内モンゴルでの取り組みにより、これまでにヤマアンズ2250本、障子松490本を植樹した。昨年の寄付金では、砂漠緑化に優れた力を持つ低木「サジー」の苗木2400本を購入。4月からは、さらに北部の地域で植樹作業を開始した。
サカイさんによれば、内モンゴルの砂漠化は日本人のカシミヤ製品好きも一因とされるという。ヤギであるカシミヤは、木の葉だけでなく根も樹皮も食べるため、新芽が育たず砂漠化が進む。
「私たちが安くカシミヤ製品を買うことができる代償として、めぐりめぐって黄砂が飛んでくる。まずは、こんな状況を多くの人に知ってほしい。同時に『乾物ってカレーにも合うね!』という認識が広まってほしい。それによって、食品ロス削減、省エネ、もしもの時の備えにもなる乾物という未来食が広まってほしいと思っている」とサカイさんはコメントしている。
協力店の応募は「乾物カレーの日」公式サイトから。
https://www.kanbutsu-curryday.com/