国分西日本 長計へ3つのテーマ フードサービス・低温・山陰拠点 川野社長が方針説明

国分西日本の22年度実績は売上高が前年比112.1%の3千123億7千300万円、経常利益が149.1%の27億6千200万円で過去最高を更新した。カテゴリー別の売上伸び率と構成比は食品が108.9%(構成比46.9%)、酒類が106.5%(同38.8%)、低温が168.8%(同9.6%)、その他117.3%(同4.7%)。

行動制限の緩和で酒類が回復。一般酒販店・業務用酒販店の売上は137.5%と伸長した。また、21年7月の低温事業継承、昨年9月の冷菓卸、クサヤとの統合も寄与。利益面は収益管理の徹底で売上総利益率が0.1%改善、拠点集約などローコストオペレーションの効果もあり増益となった。

昨年は近畿における汎用性拠点の再編が完了し、2月に住之江事務所を閉鎖した。組織面では中四国支社を設置し、近畿支社を量販事業部営業五課、卸事業部営業二課、FS事業部営業二課へ分離。物流においては飯田との共同配送を阪神間で開始した。

今期は経常利益31億8千万円を計画。「深化と進化」をテーマに掲げ、共創圏パートナーとの価値創造活動の加速、顧客満足度ナンバー1、地域ビジネスモデルの確立などを基本方針とする。

このうち、共創圏ビジネスに関しては関西総合センターでマルコメと進めている乾燥大豆ミートの加工受託、地域商社やまぐちとのオリジナルジンソーダの開発などの具体例を紹介。川野政治社長は「今後も共創圏の範囲を広げ、地域価値の創造に資する商品作りを続ける」と意気込む。

川野社長は17日、取引先メーカーを集めて帝国ホテル大阪で開いた方針説明会で、第11次長計達成に向けたテーマとして

①フードサービス(FS)事業の拡大
②低温事業の拡大
③山陰エリア拠点再編

の3つを挙げ次の通り語った。

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FS事業は関西総合センターの流通加工やフロチルといった機能を活用し新規開拓を行うとともに、大阪・関西万博やIR関連の取り組みを強化する。低温事業は商品開発力と企画提案力の向上による売上の拡大を図る。常温と低温の融合に向けた営業体制はすでに整っている。企業PBの開発や地域に根差したオリジナル企画の提案、デリカの拡大などに取り組む。

山陰エリアにおいてはフルライン機能を強化し、100億円規模の基盤づくりを進める。ナショナルホールセラーのエリア拠点として、さらなる機能を発揮する。

昨年度は大変良い業績結果を残すことができた。こういう状況だからこそ、施策を一つずつていねいに実行し、メーカーさんの真のビジネスパートナーとして事業拡大と収益向上に貢献したい。