熊本地震で被災 南阿蘇鉄道の復旧支援へ交流施設が落成 キリンビバレッジ西日本統括本部

キリンビバレッジ西日本統括本部は南阿蘇鉄道の全線復旧に向けて支援を継続していく。

熊本県南阿蘇村(吉良清一村長)は3月31日、2016年4月に発生した熊本地震で被災したJR立野駅の「立野交流施設」の落成式を開催。同落成式に出席したキリンビバレッジ西日本統括本部の福島恒晴九州支社長は「立野交流施設の完成によって阿蘇への観光拠点としての機能の充実だけでなく、立野駅から学校や職場へ向かう方々が増えて賑わいが戻ってくることを当社九州支社一同、心よりうれしく思っている。7月15日に控えている南阿蘇鉄道の全線復旧で阿蘇の地にさらに活気があふれるよう、引き続きそのお手伝いをしていきたい」と述べた。

キリンビバレッジ西日本統括本部はCSV活動の一環で昨年6月に全国発売した「キリン 午後の紅茶 for HAPPINESS 熊本県産いちごティー」の売上金額の一部として、総額4千891万6千858円のうち、熊本県南阿蘇村に2千445万8千429円(鉄道事業や教育事業の各約1千223万円)を寄付した。これまで贈呈された寄付金は「午後の紅茶」CMのロケ地となった南阿蘇鉄道の駅や周辺設備の整備、JR九州との接続駅の南阿蘇鉄道「立野駅」の復旧工事などに有効活用されている。今後も南阿蘇村の支援を継続して行っていく意向だ。

落成式でテープカットが行われた(JR立野駅 立野交流施設) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
落成式でテープカットが行われた(JR立野駅 立野交流施設)

「立野交流施設」の2階には交流スペースを兼ねたテラスを設け、駅前広場については5月中の完成を目指している。先の熊本地震では2度にわたり震度7の大地震が発生。その際に生じた土砂崩れによって立野~長陽間では2つのトンネルで内壁の崩落や亀裂が見つかり鉄橋が損傷し線路が250mにわたり流出した。また立野~中松間は第1白川橋梁が損傷するなどの甚大な被害を被った。

2016年7月から比較的被害の少なかった中松~高森(7.1㎞)間で運転を再開し2018年3月から全面的な復旧工事をスタートした。南阿蘇鉄道再生協議会は2020年10月に全線復旧に併せたJR豊肥本線との接続強化や利便性向上を目的に、立野駅を経由して肥後大津駅まで乗り入れる方針を決定。立野駅周辺整備事業での新レールの敷設や乗入対応車両の導入を推し進め、2021年10月から立野駅舎の再興に着工してきた。

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