関東アイスクリーム協会 衛生功労者9人を表彰 安心・安全を最優先に

関東アイスクリーム協会はこのほど、都内で「第47回アイスクリーム類製造業衛生功労者表彰式」を開催し、アイスクリーム類製造業における生産、技術、衛生管理の向上や開発研究などにおいて特段の功績があった9人を招き、理事長表彰として表彰状と記念品を贈呈。祝賀会を含め約70人が参加した。

冒頭のあいさつで小栗英揮理事長(森永乳業)は、「今回の受賞者はアイスクリームに対する安心・安全と品質向上に努めてこられた。今後もアイスクリームの持つ素晴らしさやおいしさを伝え、生活に潤いを与えられるような商品を作ってほしい」などとし、さらなる業界発展への協力を求めた。

来賓の祝辞で日本アイスクリーム協会専務理事の石井克明氏は、「昨年、一昨年とコロナで中止したが、今回実際に表彰できたことを嬉しく思う。9人の長年の功績に敬意を表するとともに、心からお祝いを申しあげる。日本アイスクリーム協会はアイスクリームの安心・安全を最優先課題に取り組んでいる。事業者は安全確保に一層努力するとともに、お客様や流通とのきめ細やかなコミュニケーションを通して、食に対する信頼を確保してほしい」とし、一層の精進を求めた。

受賞者を代表して冨士森永乳業の前田浩美氏は謝辞の中で「約40年間、コーン、バー、カップ、モナカなど様々なアイスクリームの製造に携わってきた。形態の違う商品を扱うなかで衛生環境の維持に苦労することもあったが、責任を感じながら努めてきた。市場は5千億円を超え、数少ない右肩上がりの業界で仕事ができることを誇りに思う。今後も消費者に喜ばれる商品作りを通して業界の発展に貢献する」と意欲を示した。

表彰された小野ファームの小野利和社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
表彰された小野ファームの小野利和社長
祝賀会に先立ち関東アイスクリーム協会PR委員長の秋月正人氏(明治)は、「2022年は原材料高騰などにより価格改定を余儀なくされた中で、市場が堅調に推移したのは、安全・安心や魅力ある商品が評価された結果だ。23年度も皆さまとともに売上をさらに更新できるよう努めたい」とあいさつ。

続いて日本アイスクリーム産業振興会会長会社である高砂香料工業の近藤元悟氏は、「業界の発展は皆さまの日ごろの取り組みの積み重ねであることを改めて感じた。市場は6年連続5千億円達成が見込まれており、安全・安心な商品の提供やPR活動、情報発信の賜物だ。原材料価格の高騰など厳しい状況が続くが、この難局を会員と一致団結して乗り越えたい」とし、業界発展を祈願して乾杯の音頭をとった。

最後に関東アイスクリーム協会副理事長の田山俊也氏(ロッテ)は、「アイスクリームは人々の気持ちをホッとさせ、癒しを提供できる商材だ。今後も力を合わせて業界を盛り上げたい」と述べ、中締めを行った。

受賞者は次の通り(敬称略)。

▽勝河公一朗(江崎グリコ)▽藤井良(協同乳業)▽小笠原雄二(フタバ食品)▽西岡智(丸永製菓)▽川村健一(明治)▽齋藤長生(森永乳業)▽中村基次(ロッテ)▽小野利和(小野ファーム)▽前田浩美(冨士森永乳業)