UCCが国際基準のコーヒー教育プログラム新設 「外国で仕事のチャンス」「業界全体をさらに発展」の可能性

 UCCグループのコーヒーの総合的な教育機関・UCCコーヒーアカデミーは、国際基準のコーヒー教育プログラム「SCA(スペシャルティコーヒー協会)認定コーヒースキルズプログラム」を4月5日に新設する。

 UCCコーヒーアカデミーは2007年の神戸校開校以来、コーヒーの裾野拡大と専門性の追究を目的に、コーヒービギナーからプロフェッショナルまでを対象に体系的・段階的なプログラムを展開している。

 今回、海外とのボーダレス化が進んでいることを背景に、既存のプログラムに加えて国際基準のプログラムを新設した。

 国際基準の必要性について、2月28日取材に応じたUCCコーヒーアカデミーの栄秀文学長は「オンラインでの交流も非常に盛んになり、海外との距離感が非常に短くなってきている。そういう意味でグローバルに展開していくことは必要だと考えている」と語る。

 コーヒースキルズプログラムは全6コースを用意し、約3コースを受講・修了して100学点を習得するとSCA学位を取得できるようになっている。
 この学位は「SCAで権威のあるコーヒー関連学位で、実力を証明する助けにもなり外国で仕事のチャンスを掴める可能性がある」ものとなる。

 既に世界126カ国の約5万人がコーヒースキルズプログラムを受講。

 UCCコーヒーアカデミーの既存プログラムで得られる資格や日本コーヒー検定委員会(J.C.Q.A)制定のコーヒーインストラクター検定との違いについては「非常にグローバルな資格である点に加えて、エビデンス、それから数値的な根拠を含めて業界全体をさらに発展させていけるようなもの」と説明する。

 コーヒースキルズプログラムは、神戸校・東京校のどちらかで全コースが受講できる。講師はSCAでトレーナー研修を受けたUCCコーヒーアカデミーの専任講師9人が務める。

 SCA認定トレーナーで東京校専任講師の土井克朗氏は、バリスタ・抽出・生豆・焙煎・味覚評価の5コースで構成されるコーヒー専門家養成課程について既存プログラムとの違いを鮮明にして紹介。

 一例を挙げると生豆コースでは「アカデミーコーヒーにはないものとして、品質に関わる風味分析や契約書の作成内容の実務などが特長となっている」と述べる。