15.7 C
Tokyo
16.9 C
Osaka
2025 / 11 / 11 火曜日
English
飲料系飲料サントリー食品インターナショナル3年連続の増収増益  その原動力は現場主義 小野次期社長に「ある種の永久革命」託す
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

サントリー食品インターナショナル3年連続の増収増益  その原動力は現場主義 小野次期社長に「ある種の永久革命」託す

 2022年12月期連結業績で3年連続の増収増益を果たしたサントリー食品インターナショナル。その原動力は現場主義にありそうだ。

 2019年3月から現職の齋藤和弘社長が推進したのが現場主義とダイバーシティ。

 2月13日決算説明会に臨んだ齋藤社長は、就任以来取り組んだこととして「お客様の嗜好がどんどん変わり、買い物時間がどんどん短くなってきていることに即応しないといけない。短い買い物の中で、思いつくブランドにならないといけないし、目がつくようなプロモーションをやらなければいけないということで、現場に近いところにリソースを送りこんだ」と語る。

 ダイバーシティについては「いろいろな国の人と、交流というレベルではなく異動を含めた人事を促進した。語学ができる・できないではなく、コミュニケーションが濃密にできるようになったのが私のやれたことかなと思っている」と総括する。

 齋藤社長は3月下旬に退任予定。現・サントリーホールディングス常務執行役員でサステナビリティ経営推進本部長の小野真紀子氏にバトンを渡す。

 「社長とかCFOとか関係なく現場に行って勘所を見つけないと勝負にならないというのが我々の事業。幹部層が現場になるべく行かないと弱くなり、組織というのはどの会社さんも、ある程度出来上がると固まり始める。極めて精神的には疲れるが、継続的にそれを壊し続けるというある種の永久革命を小野に託したい。小野は私よりも遥かにタフネゴシエーターで、いろいろな経験もしている」と期待を寄せる。

 説明会終了後に挨拶した小野次期社長は「攻めの姿勢を貫きグループを成長させてきた齋藤の後を引き継ぐのは非常に重責ではあるが、今後グローバルでさらに攻勢に打って出るとともにダイバーシティ―に富む経営を進めていきたい。自分の目で広く現場を見た上で新しいチームと一緒に企業活動向上につながる新たな成長戦略を描き実行していく」と意欲をのぞかせる。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点