「ヱビス」新たな挑戦 発売当時のホップで魅力引き出す 若手が探求重ね開発 サッポロビール

若手醸造家が「ヱビス」の新たなおいしさを創り上げた。サッポロビールがヱビスブランドの新ラインとして立ち上げた「CREATIVE BREW」。これまでのビールの概念にとらわれない挑戦で、新鮮な驚きを伝える試みだ。

「つくろう、驚きを、何度でも。」を合言葉に、ヱビスで100年培ってきた技術と知見を生かして新たなビールのおいしさや楽しさを追求する新ライン。第1弾として「ヱビス ニューオリジン」を発売した。

「ヱビスは『カラー・ユア・タイム!』をビジョンに掲げている。幸せ時間を拡げる先駆者として、愛される存在になりたい。今回はこれまでのビールの概念にとらわれず、新たなおいしさ、楽しさに挑戦した」(エビスブランドマネージャー 沖井尊子氏)。

開発にあたったのは、ヱビスブランドの中味開発を担当する若き醸造家・有友亮太氏。ビール醸造や酵母の研究を経てドイツに留学し「ブリューマスター」の資格を取得した。

「『ニューオリジン』の開発にあたり、1890年のエビスビール発売当時に使用されていたドイツ産ホップの新たな魅力に挑戦。ヱビスの持つ価値、歴史の深堀りへ、歴史を徹底調査するところから始めた」(有友氏)。

明治以降の文献に当たり、当時使われていたと思われるホップ「テトナンガー」を発見した。製法や麦芽との掛け合わせ約1千500通りを検討し、最適な組み合わせを選定。十数回の仕込みを経て完成に漕ぎつけた。

ホップを4回に分けて加える伝統製法と、現代の設備を駆使。当時にはなかった、高貴で洗練された苦みと香りを引き出したという。

「ヱビス ニューオリジン」は2月21日から缶(350㎖、税別参考小売価格265円/500㎖、355円)を期間限定発売。500㎖びん、20ℓ樽も3月14日に数量限定発売する。

CMも全国で放映中。「CREATIVE BREW」からは、年内に第2弾も発売する予定だ。

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