フードデリバリーを自動化 5G配送ロボ活用へ川崎重工など実証実験

5Gを活用した配送ロボットによるフードデリバリーの実証実験が、1月23日から2月10日まで西新宿で行われた。

東京都が公募した「西新宿の課題解決に資する5G等先端技術サービスの都市実装に向けたプロジェクト」に、川崎重工業ほか6社の提案が採択されたもの。

川崎重工が開発した時速4㎞で走行可能な配送ロボットに、ティアフォーが開発した自動運転システムを搭載。KDDIが5G通信環境を用意し、リスクアセスメントや自動配送ロボット専用保険を損保ジャパンが提供する。利用するユーザーは、西新宿で勤務するKDDI、損保ジャパンの一般従業員。

参画企業であるmenuのアプリで注文・決済すると、配送ロボットが新宿三井ビル前か新宿住友ビル前へ移動する。協力店舗のスタッフが注文の品を積み込むと、損保ジャパン本社ビル前かKDDI新宿ビル前のいずれかへと走り出す。指定された場所にロボットが到着すると、アプリで利用者に通知が届く仕組み。

総走行距離は約4㎞で、途中にある横断歩道の走行は遠隔監視で信号などの状況を判断する。ランチピークを除く日中に稼働し、1日に10件前後のオーダーをさばいているという。

川崎重工がプロジェクトの全体統括を担っており、同社の社長直轄プロジェクト本部近未来モビリティ総括部の井上健輔課長代理は、1月31日の取材会で「主にラストワンマイルにおける人手不足の課題解決に向けた取り組みとして企画した」と述べた。

武田薬品工業がユースケースを提供し、医療関連配送サービスの検証も行う。

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