バイオ由来の高吸水ポリマーを開発 25年上市想定 NAGASEグループ

長瀬産業とNAGASEグループの中核製造会社・ナガセケムテックス、林原の3社は、バイオ由来の原料比率を高めた高吸水ポリマー(SAP)の共同開発に成功した。2025年度以降の上市を目指し、量産技術の確立と生産体制の構築を進める。想定市場は農業、園芸、緑化、衛生素材、化粧品などで、食品分野では保冷材を見込む。

SAPは高い吸水性能を有する高分子材料。従来はアクリル酸を主原料としたポリアクリル酸系が主流。石油由来かつ非生分解性であることから環境負荷が大きいことが課題であった。これに対し、天然高分子であるでんぷんやセルロースなどの多糖類を主原料としたSAPの研究開発が行われてきた。十分な吸水性が得られず最終製品としての活用は難しいとされていた。

NAGASEグループでは、林原が有する酵素技術とナガセケムテックスの樹脂技術を掛け合わせ、でんぷんを主原料としながらSAPとしての吸水性能を最大限に引き出すことに成功した。

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