ソース消費量 関東の1.5倍の関西 昨年市場は全国下回る 値上げで正念場

ソース消費量が関東の約1.5倍の関西地区。22年の年間ソース販売金額は21年比93.2%と、全国の97%を下回っている(RDSPOSデータ)。

関西地区は、お好み焼き、たこ焼きをはじめ、粉モノや串カツなどソースを使用するメニューが好まれる土地柄で、ソースを使用する食文化が家庭と外食に根付いている。だからこそコロナ特需の裏年の21年は、関西地区は20年比99%と大健闘を見せた。しかし、22年は各食品の値上げが顕著になり、特に粉モノメニューの主役の一つで値上げ頻度の高い小麦粉や油の販促機会減少などの影響を受け、さらにソース自体の値上げもあり、家庭でソース使用頻度の高い関西地区のソース販売が鈍化している。

22年4月からの各社一連の値上げは多くの小売業で進んだが、一部の小売業はいまだに応じていない。そういった中、23年に入り、2月から各社の再値上げも予定されており、今回は一部の企業で昨年の値上げ時に含まなかった業務用の値上げも実施する。お好み焼き・たこ焼き店、串カツ店などの外食店も少しずつ回復してはいるが、粉モノ文化と関わりが深い関西ソース業界が正念場を迎える。