9.9 C
Tokyo
9.4 C
Osaka
2025 / 12 / 18 木曜日
ログイン
English
飲料系飲料キリン「プラズマ乳酸菌」入り飲料が2割増

キリン「プラズマ乳酸菌」入り飲料が2割増

 キリンビバレッジの「プラズマ乳酸菌」入り飲料は昨年1-12月、前年比23%増の659万ケースを記録した。

 伸長要因について、昨年12月、取材に応じた吉村透留社長は「健康意識の高まり、特に免疫意識の高まりによるお客様の行動変化が販売に非常に寄与した」との見方を示す。

 アイテム別では「iMUSE 朝の免疫ケア」(100mlPET)がまとめ買い需要の高まりで販売好調となった。

 「お客様の免疫への意識の高まりが習慣化につながっている。6本パックは手軽に持ち運びできるサイズということで、7-8月販売数量は5-6月と比べて4割増と大きく伸びた。10月から新TVCMを投下し、10月末からさらに販売が伸びてきている」と振り返る。

キリンビバレッジの吉村透留社長
キリンビバレッジの吉村透留社長

 6本パックは女性の購入者が多く、その内の約6割は“自分のためだけではなくて、誰かのためにも購入している”実態も明らかになったという。

 「iMUSE ヨーグルトテイスト」「iMUSE レモン」「iMUSE 水」の500mlPET3品は、昨春以降継続して販売数量が伸長し、7-8月の販売数量は約4割増となった。

 中でも「ヨーグルトテイスト」の販売数量は11月単月で5割増を記録して「プラズマ乳酸菌」入り飲料の成長に貢献した。

 今年はさらなる拡大を目指す。
 「500mlPETも『朝の免疫ケア』も私の最初の目論見通りには至っておらず、もっと伸ばしていける」と意欲をのぞかせる。

 飲料全体としては、キリングループの力も活用して価値あるものを生み出していく方針。

 「上位メーカーと同じような戦いをしてしまうと、特に我々は消耗し、お店に行くと“似たようなカテゴリーが似たような価格で売られる”という同質化が進む。そうならないように、価値あるものを生み出し、その価値に対する価格付けも提案していくのだが、そのときにキリングループの力を使えるのが、他のプレイヤーと少し違う点だと考えている」。

 価格の戦いにならないような商品開発・マーケティング・ブランディングに注力していく一方、販売数量にも重きを置く。

 「販売数量は大事で、シェアもお客様の支持の表れであり、お客様がどれだけ我々の商品を買って下さるかが指標になるわけで、決して無視するわけではない。ただし、販売数量を最優先で追うことはしない。我々もそうだが、業界にとっても販売数量を追うことは自動的に消耗戦になる。価格を下げる競争から、付加価値をどれだけつけられるかという戦いに変えていかなければならない」と説明する。

関連記事

インタビュー特集

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。