「ボス ラテベース」×カルビーの「フルグラ」 協働で朝食市場に風穴を 全国5000店で催事展開

サントリー食品インターナショナルとカルビーは協働で、両社の主力ブランド「ボス」と「フルグラ」のコラボによる新たな朝食提案“フルグラ・テ”に着手する。流通各社に対し、両社の本部担当セールスや店舗担当が協働し、全国5千店規模で展開する。試食会も行い、朝食市場に風穴を開ける。

両社で共同開発した濃縮タイプのコーヒー「ボス ラテベース スイートメープル=上写真中央」を30日から期間限定で発売するほか、サントリーの「ボス ラテベース」シリーズを牛乳とともにカルビーのグラノーラ「フルグラ=同㊧」にかける朝食提案を行っていく。

これにより、両社はスーパーや量販店で定番棚に加え催事売場で商品の露出拡大を図るとともに、サントリーは汎用性訴求による「ボス ラテベース」の飲用機会の拡大、カルビーはコーヒーを切り口にした新提案で「フルグラ」の需要深耕を狙う。

「ボス ラテベース」は発売開始から1年余りが経過し、主婦層を中心とする女性層に支持され家庭内飲用を徐々に開拓。女性比率は約7割。この傾向を受け、24日発表したサントリーの柳井慎一郎執行役員ジャパン事業本部ブランド開発第二事業部長は「『ボス』ブランドにとって極めて戦略的意義の大きい商品」と位置付けた。

ただし「まだまだお客さまの数はわれわれの考えているほどではない」ことから、朝食時の飲用が多いこととSNSなどを通じて寄せられた幅広いアレンジに着眼し「ターゲットやシーンの共通性から『フルグラ』とコラボレーションするアイデアが生まれた」。

一方、「フルグラ」は、成長市場であるヨーグルトとの提案を機に12年に急成長し、現在300億円弱へと拡大。中期で500億円の成長を目指している。

柳井慎一郎氏(サントリー)と網干弓子氏(カルビー) - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
柳井慎一郎氏(サントリー)と網干弓子氏(カルビー)

カルビーの網干弓子フルグラ事業本部企画部部長は、急成長を果たした5年間について「『フルグラ』を単なるシリアルではなくて朝食のアレンジ多彩な万能素材ととらえ、さまざまな“お友達”とのメニュー提案という形で行ってきた」と振り返った。

今回の取り組みを含めて、今後については「伸びゆく市場としてコーヒーを新たなお友だちとして大きく期待している。家庭内のコーヒー市場は伸長しており、朝食のトレンドであるコーヒーとグラノーラが強力にタッグを組むことで朝食市場に新たな風穴を開けていきたい」と語った。