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飲料系飲料ホッピー 地元飲食店と併走 専用サイト開設など“お役立ち”を模索 ホッピービバレッジ・石渡美奈社長

ホッピー 地元飲食店と併走 専用サイト開設など“お役立ち”を模索 ホッピービバレッジ・石渡美奈社長

麦芽発酵飲料「ホッピー」の製造販売を事業の屋台骨とするホッピービバレッジは、緊急事態宣言により飲食店が休業・営業時間短縮に追いやられたことで大きな影響を受けている。

取材に応じた石渡美奈社長は「弊社の売上げの大半は関東圏。『ホッピー』の販売動向から関東圏の飲食店さまの動向を推測できる。緊急事態宣言が発令されて以降、当社もお客さまとともに打撃を受けている」と語る。

家飲み需要による家庭用製品(家庭用リサイクルビン)の売上げ増加に伴い、緊急事態宣言解除後は、若干回復傾向にあるものの「数字が不安定で、特に業務用は厳しい状況が続いている」という。

同社のお膝元である東京・赤坂も昼夜ともに人出が少なく、2月頃までの賑わいとは程遠い状況にある。

石渡美奈社長(ホッピービバレッジ)
石渡美奈社長(ホッピービバレッジ)

こうした中、同社は地元商店街と協同で専用サイト「CORONAKLNA赤坂助け合いプロジェクト」を立ち上げ、赤坂地区でテイクアウトやデリバリーなどの取り組みをはじめた店舗を紹介。SNSでも発信を続けている。

「正直なところ、メーカーのわれわれには飲食店さまのお痛みが本当に実感できるわけではなく、何をさせていただいてよいのかも模索中だが、ともに手を携えて乗り越えていくため、まずはお客さまのお声を自分の足で聞きに行くことから始めている」と述べる。

社長就任後に売上げが大激減するなど、これまで幾多の苦難に直面し、それらを乗り越えてきた石渡社長。2010年の3代目就任から昨年までの約9年半、父親である故・石渡光一会長との複数代表制で走り、今年4月に社長10年目を迎えた。

「父は『とにかく10年間は一緒に代表権を持って、私が独り立ちするのを助ける』と約束し、それを守ってくれた。今年が本当の意味で、先々代から受け継がれた『第三創業』の年となる。コロナ禍を過度に悲観せず、会社を見直すよい機会だととらえている」と抱負を語る。

同社は令和元年を“Kenco&Eco”元年と定め、昨年から健康経営と環境保全に注力している。心療内科医・医学博士の姫野友美氏の著書「心療内科に行く前に食事を変えなさい」との出会いから、昨年、社員食堂「ホッピー口福(こうふく)食堂」を設置するなど、特に社員の心身の健康に気を配っているという。

「社員は半年に一度、血液検査を行い、そのデータ分析に基づく食生活のカウンセリングをひめのともみクリニックに依頼している。また福利厚生の一環として、昨年3月から一人ひとりの栄養状態に合った医療グレードのサプリメントを福利厚生の一環として社員に支給している。まさかのwithコロナ時代を迎えて、健康への共通意識を1年前から醸成できたのはよかった」と振り返る。

今年は創業115周年の節目を契機に、同社製品の1つである炭酸飲料の「コアップガラナ」のラベルを刷新。同製品も今年で発売60周年の節目を迎えたことから、ラベルには「60thアニバーサリー ザ・ジャパニーズブランド」の文言をあしらっている。

石渡光一会長が生前に企画した最後の新製品も予定。「創業115周年の節目の年に、何らかの形で皆さまにお示ししたい」との考えを明らかにした。

今後は、原点回帰を図りながら新しい生活様式に即したアプローチを模索していく。

「このような時だからこそ、創業理念に立ち返る。本物へのこだわり、お客さまに自信を持ってお売りできる製品づくり、お客さまに安心してお召し上がりいただける製品づくりという理念を徹底していく」。

ブランディングについては「従来のブランディングは飲食店から始まっていたが、家飲みの浸透といった変化を追いかけコンシューマーに訴求した新製品を検討する。『ホッピー』は7月で発売72年目になるが、新たな時代の中で『ホッピー』の灯火を後世に伝え続けるために、これまでのやり方の踏襲ではいずれ淘汰されると考えている。激変する市場環境に共創できる方法を考えていく」と意欲をのぞかせる。

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