兵庫県手延素麺協同組合は11日、「大神神社 本殿建立120周年記念祭」をたつの市で催した。
大神神社はそうめん発祥地とされる三輪の大和国一之宮大神神社の分祀として、明治2年の1869年に建立。産業隆昌の神として組合員やそうめん業関係者の信仰を集め、組合では生産がひと段落する5月に慰労をかねた神社例祭を催す。
120周年の節目を迎えた今年は、規模を拡大して開催した。神事には井上猛理事長や伊豆原悦伸販売委員長など組合幹部ほか、特約販売店、原料資材・機械メーカー、地元自治会代表などが出席。また三輪の大神神社からは鈴木寛治宮司や巫女を招き、各界代表による玉串奉納や神楽浦安の舞を披露し、今季の商売繁盛を祈願した。
前日の10日は地元の兵庫県立龍野北高等学校総合デザイン科の生徒による絵馬が奉納された。絵馬は緑に囲まれた素麺神社の風景と、手延べそうめん工程を描いたもの。かつては青空の下で門干し(麺の乾燥)を行ったが、現在は異物混入防止の観点から設備が整った施設内で行う。今回の絵馬には伝統を受け継ぎつつ、HACCP対応など時代に対応する揖保乃糸の生産風景を表現したものが描かれた。