24時間営業をめぐり、オーナーとチェーン本部とのやりとりが注目を集めているコンビニ業界。こうした中、大手チェーンに比べ24時間営業店の割合が少ないポプラは弁当の値引販売を実施する。食品ロスを削減するとともに、店舗の売上げと粗利の向上につなげる狙いだ。
同社はもともとオフィスやホテル、病院など施設内で運営する店が多く、24時間店舗の割合は32%と低い。これら営業時間の短い店では、営業後に弁当など中食のロスが発生し利益の減少を招いており、それを防ごうと発注を控えると閉店前に品薄になるという課題を抱えていた。
こうした中、同社では昨年末から10店舗で値引販売を試験的に開始。広島市役所内の店では閉店2時間前の夕方5時ごろから弁当やおむすびを値引販売したところ、人気を集め売切れるようになった。
関西の直営2店舗での実験結果によると実施前に比べ、調理パン、むすび、弁当などの合計販売額が12%伸びた。集客力も強まり、値引後でも粗利額が3%改善。今後、実施店舗を増やしながら、運用ルールを統一化する考えだ。
大竹修経営企画室長は「たとえ半額で販売しても今まで廃棄していたものを現金化し、それを利益にすることができる」と話している。また、チルド化などによる弁当の消費期限延長も進める。