加工食品チルド家庭用チルド麺 早い夏の需要つかむ 涼味麺・汁なし麺の二刀流

家庭用チルド麺 早い夏の需要つかむ 涼味麺・汁なし麺の二刀流

 今年も暑くて長い夏が予想される中、家庭用チルド麺の上位メーカーは積極的な商品施策を展開する。特に3月から5月頃にかけて、気温の上昇に合わせて涼味麺と汁なし麺(つけ麺・まぜ麺)の二刀流に注力。「最需要期の7~8月に冷し中華をさらに伸ばすことは容易でない。盛夏前の端境期を底上げしたい」(メーカー開発担当)との考えだ。

 インテージSCIデータをもとにした業界推計によると、25年度(4~3月)の家庭用チルド麺市場は食数、金額とも前年を上回る見込み。

 物価高で多くの生活者が選別消費を強めるが、チルド麺は1食当たりの割安感が好感されたとみられる。誰もが想起できるおいしさをベースに、調理の手軽さ、商品バリエーションの豊富さも強みとなった。

 マーケットへの追い風を確かなものとするためにも、26年春夏シーズンは試金石となる。

 涼味麺では、成長余力のある即食タイプが注目の的。シマダヤはトップブランド「流水麺」の簡便性を生かし、若年層ユーザーの開拓に注力する。

 1食入りの“パスタ”と“うどん”を新発売。“「♯秒速サラダめん」をキーワードに新規プロモーションやメニュー提案を展開し、スーパーのみならず、ミニスーパーやコンビニでの販売も目指す。

 東洋水産は「つるやか」シリーズを強化。「そば」「稲庭風細うどん」「冷し中華 醤油だれ」の麺の食感を改良するとともに、新商品「冷し中華 ごまだれ」を追加する。

 日清食品チルドは「日清のそのまんま麺」シリーズの拡販に注力。「冷し中華 醤油だれ」や「かつおだしぶっかけうどん」など、いずれのメニューもスープやつゆでほぐすだけの簡便性が特長だ。

 汁なし麺への期待も大きい。日清食品チルドはお得感と話題性のある企画として、今年も“爆盛チャレンジ”を展開。「つけ麺の達人」と「まぜ麺の達人」に加え、新たに「日清Spa王 喫茶店のナポリタン」でも実施する。

 東洋水産は、新シリーズ「まぜラボ」で「『珍々亭』油そば」と「『夢を語れ』豚まぜそば」を投入した。話題のまぜ麺と名店監修を組み合わせた。

 名城食品は、「つじ田監修濃厚魚介つけ麺」を発売。東京屈指の有名店とコラボし、本格的な味わいを再現した。

関連記事

インタビュー特集

Mizkan フルーティス刷新(後編) 「新・果実体験」を提供 リフレッシュしたい時に

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。家庭用では業務用で人気の「シャインマスカット」「あまおう」「白桃」を、家庭用・業務用の双方で「ざくろ」を新発売した。

Mizkanフルーティス刷新(前編) 果実のおいしさが主役の新製法 マーケティング本部 田中菜々美氏に聞く

Mizkan(以下ミツカン)は今春、食酢飲料「フルーティス」ブランドをリニューアルした。

学生が育てるアーモンドの木 明日の社会へ価値循環 デルタインターナショナル×キャンポスブラザーズ

アーモンドの世界的産地である米カリフォルニア州でも、トップクラスの供給量を誇るキャンポスブラザーズ社。日本の販売総代理店を務めるデルタインターナショナルでは、学生の手でアーモンドの木を育てて商品化することを目指す玉川大学の...

原点は休憩中に見上げたキウイ 全国で食材発掘、生産者と企業つなぐ サッポロビールの地域創生事業

 明治9年(1876年)、北海道で新たな産業を興すべく設立された「開拓使麦酒醸造所」をルーツとするサッポロビール。創業150周年を迎える今も、その“開拓”の精神は息づく。ビール会社としての枠にとらわれない発想力を武器に、事業領域拡張の最前線で奮闘する人物に迫った。一次産業を担う各地の生産者と企業のバイヤーをつなぎ、農林水産物の需要創出をサポートするサッポロビールの地域創生事業。その原点は、外食企業のコンサルティングを手がける部署で九州の拠点に配属されていた、一人の担当者のひらめきだった。

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。