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加工食品調味料・カレー類エバラ食品 春夏商品の戦略 「焼肉堪能」新定番に挑戦 進化する「プチッとうどん」
KNOWLEDGE WORK 20260303

エバラ食品 春夏商品の戦略 「焼肉堪能」新定番に挑戦 進化する「プチッとうどん」

 エバラ食品工業の春夏商品の方針が固まった。「価値の明確化」をテーマとし、中心の「黄金の味」は新規顧客獲得を推進。若年層をターゲットに新たに「焼肉堪能」シリーズを投入し、焼肉のおいしさへの没入感を楽しむという従来とは異なった新たな価値を訴求する。

 春夏の新商品は「黄金の味 焼肉たれポン酢」、「焼肉堪能」6品、「プチッとうどん」、「プチッとうどんプラス」、「プチッと中華」3品を2月13日から全国発売(一部エリア限定)。「プチッとうどんプラス」、「プチッと中華」3品もリニューアル発売した。

 2026年度の外部環境について、「節約意識から豚肉・鶏肉の堅調推移。Well-beingなど生活者ニーズの変化を予測。豚肉・鶏肉の平均単価、消費金額が上昇」(舛田恵理子商品開発部商品開発一課課長)など見込んでいる。これらを踏まえ〝多様化するニーズへの対応による新たな価値の創造〟をマーケティング戦略の骨子とし、具体的には「焼肉のたれの間口拡大」「中華カテゴリーのさらなるアイテム充実」「プチッとうどんの販売拡大」を図る。

 焼肉のたれ市場は、エバラ食品をはじめ市場全体が前年割れ(96・8%)の中、大容量は比較的好調。平均年収以下の層における購入構成比が減少しているが、この層のカテゴリー誘引が間口拡大の鍵となっている。市場縮小は大人のみ世帯や若年層・シニア層の購入率減少などが原因。年代別の取りこぼしがあるため、再構築が必要としている。

「焼肉堪能」若年層に没入体験を

焼肉堪能 甘旨醤油
焼肉堪能 甘旨醤油

 春夏のテーマは「価値の明確化」。手に届けやすく、焼肉満足度向上への揺さぶりをかける。「黄金の味」はバラエティ展開で併売促進や奥行拡大を図ってきたが、主力ラインの売上縮小が課題だった。そこで離脱者を食い止め新規層獲得を推進。「もう一本ではなく」「一本目をしっかり購入してもらう」ことで間口を拡大。年齢別による志向変化にも対応する。

 新製品「黄金の味 焼肉たれポン酢」は、果実のコクと香味野菜のうまみに柑橘のさわやかな風味を効かせ、コクとキレのあるさっぱり軽やかな味わいに仕上た。豚肉・鶏肉など様々な汎用メニューに使える。デザインは「甘口」「中辛」「辛口」と同様のデザイン構成。

 「焼肉堪能」シリーズとして2月13日から「甘旨醤油味」「炙り 醤油味」「焙煎にんにく」「香味塩だれ」を全国発売した。「甘旨醤油味」「炙り醤油味」は大容量の400gも展開。

 おうち焼肉の根底価値は「焼肉店さながら」に楽しむことと想定。焼肉のおいしさへの没入感とその余韻が楽しめ、新たな価値を訴求。「没入体験」重視が高まる中、ただ食べるだけではなく、30~40代の若年層をターゲットに、焼肉のおいしさに没頭できることを価値として訴求。せっかくおうち焼肉をするなら、お手頃にこだわりたいとニーズに応える。
立たせたい風味や原料を殺菌工程後に混合・充填するインジェクション製法を導入。「甘旨醤油味」「炙り醤油味」の400gにはケミカルリサイクルPETを使った新容器を採用。石油由来材料を使用したPETに比べ、CO2排出量を25%削減。パッケージには「PETボトルリサイクル推奨マーク」を表示した。

「プチッとうどん」たらこクリーム

プチッとうどん たらこクリームうどん
プチッとうどん たらこクリームうどん

 「プチッと調味料」については、「バラエティ麵用つゆの市場規模は約80億円で、4年前と比較して20%近く成長。上位ブランドの中で『プチッとうどん』の売上は急速に伸長している」と石井敦史商品開発部商品開発二課課長。「プチッと調味料」は利用者の約半数が、他の調味料と併用。そこで「プチッと鍋」「プチッとうどん」はカテゴリーユーザーを増やし、「プチッと中華」はカテゴリー内からユーザーを獲得することで売上拡大を見込む。そこでSKU数の少ない「明太子・たらこ」の拡充により売上拡大を目指す。

 新製品「プチッとうどん たらこクリームうどん」は、豆乳仕立てのクリーミーな味わい。たらこのうまみにクリームチーズのコクを合わせ、豆乳仕立ての濃厚でクリーミーな味わいに仕上げた。

 1個で1人分のうどん用調味料「プチッとうどん」シリーズのサブブランド「プチッとうどんプラス」から東海・北陸エリア限定で「プチッとうどんプラス 具入り台湾まぜそば」を新発売。唐辛子とニンニクが効いたしょうゆベースのピリ辛ミンチ(粒状大豆たん白)に魚粉を効かせ、こしょうの刺激的な辛さがやみつきになる味わい。名古屋のご当地グルメの台湾まぜそばの味わいが楽しめる。

 “1個で1人分の中華調味料”「プチッと中華」シリーズは、ブランドの強みを再整備し、パッケージデザインを見直し、シリーズから「プチッと中華 麻婆茄子」「麻婆豆腐 甘口」「麻婆豆腐 辛口」を新発売。「回鍋肉」「青椒肉絲」「麻婆豆腐 中辛」のパッケージもリニューアルした。

 全体のプロモーション展開について山田俊輔宣伝課課長が説明。焼肉のたれカテゴリーはファミリー層への認知拡大とトライアル促進を図り、汎用訴求による奥行きの拡大を進める。テレビCMは「黄金の味」を中心に、タレントの濱田岳さん、桜田ひよりさんを起用した2篇を放送予定。有名アーチストとコラボした楽曲のタイアップも予定。「プチッとうどん」「プチッと中華」のプロモーションは、テレビCMにタレントの瀬戸康史さんを起用。大家族系インフルエンサーや子育てインフルエンサー(プチッとうどん)とタイアップしたデジタル施策を行う。

 発表会を終えて舛田課長は今春の一押し商品を「焼肉堪能」とし、「没入というトレンドワードと、当社にとって新たなチャレンジという意味でも焼肉堪能を一押しにし、新たな層の新定番にしたい」とし、「プチッと中華」について石井課長は「1人前から手軽に作れる「プチッと」シリーズの特徴を活かしながら、家にあるものでお店の中華料理が簡単に1人前から作れることをしっかり浸透させたい」。山田課長はプロモーション活動について「家族がバラバラで食べる食事が多い中、焼肉を通して家族や友達を笑顔にすることを伝えたい。テレビCMはアーティストとのコラボにより、今までにはない明るいトーンのCMにできた」など語った。

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