ナガセヴィータの万代隆彦社長は、このたび催したメディア懇親会において、4月から社長に就任したことを報告。今年に主力商品である多機能糖質「トレハロース」が発売30周年を迎え、水溶性食物繊維「ファイバリクサ」が10年を迎えるという記念すべき年であることを強調した。これらの製品が長年にわたり食品業界、一般消費者などに愛されてきたのは、製品特性の的確な発信のおかげであると感謝の意を表した。
万代社長は、自身が旧林原のプロパーとして40年以上ものづくりに携わってきたことを説明し、特に「トレハロース」の研究開発から製造まで深くかかわってきたことを述べた。トレハロースを「分身のような製品」と表現し、「開発者の一人として、この製品の価値をさらに高め、30年から50年、100年と永続的に成長させていくことが使命である」と強調した。
また、この30年間で市場のニーズが大きく変化してきたことに触れ、今後も様々な課題に直面するが、メディアとの対話を通じて発信していきたいという意向を示した。

また長瀬産業の上島宏之社長はあいさつのなかで同社の歴史について触れ、193年の歴史を持つ化学品専門商社であることを説明。長瀬産業創業者が掲げていた「バイオの長瀬にする」という目標について言及し、現在の売上高約1兆円のうち、バイオ関連事業は約400億円。13年前に旧林原をグループ傘下に入れて、全体の約4%にとどまっていると説明。
最近の事業展開について、旭化成ファーマから診断薬酵素事業を獲得したことを報告。さらに、26年1月頃の発表(予定)でアメリカの最新鋭のAIロボティクスのバイオ研究施設をグループに加えることを述べ、バイオ事業の拡大に向けて着実に進んでいることを強調。最後に、ナガセヴィータをグループ一丸となって盛り上げ、新たな段階へと進めていきたいという意向を表明した。
