海外大手食品メーカーの商品を輸入販売するジェー・ガーバー商会は、プレミアム缶詰ブランド「S&W」で2026年春にパインアップル缶詰の販売を始める。なかでも「同 DELUXE GOLD(デラックスゴールド)」は生鮮向けに開発された甘みが強い品種「MD2」(ゴールデンパイン)を使用。果肉とともにストレート果汁の贅沢な味わいを堪能できる。手代木和人社長は「砂糖液を使っていないので健康を気にする方にも向く。フルーツ缶詰の市場を盛り上げ新たな需要を創出したい」と期待を寄せる。
南半球最大の缶詰工場ランゲバーグフーズ社(南アフリカ)の総代理店である同社は、業務用フルーツ缶詰市場で国内トップシェア。米国生まれの「S&W」ブランドについては、25年6月から日本における販売代理店として加工食品全般(生鮮品、冷凍品を除く)を取り扱う。「同 ブラックビーンズ」「同 チリビーンズ」などの豆類は外食チェーン店や加工食品のメニューで幅広く採用されている。
新商品のパインアップル缶詰は、「S&W」ブランドを保有する「Del Monte Philippines(デルモンテ・フィリピン社)」の協力を得て、日本で新たなラインアップに加えることを決めた。

前出の「同 デラックスゴールド パインアップル 果汁づけ缶詰」の原料は、フィリピン・ミンダナオ島北部の肥沃な自社農園で大切に育てられた黄金色のMD2品種を使用。平均糖度14度と甘みが強く、柔らかな繊維質が特長。砂糖液は使わず、ストレート果汁を使用しているため、パインの果肉と同時にジュースも楽しめる。
定番の果実缶詰「パインアップル シラップづけ」も同時発売。自社農園で育ったパインアップルのみを使用しており、デザートはもちろん、ゼリーやヨーグルトのトッピングにも最適。「スライス3号缶(輪切り10枚)」、「スライス果実3号缶(輪切り8枚)」、「チビット1号缶」の3規格。家庭用、業務用のニーズにあわせて広く展開する。
26年夏に向け、「S&W」ブランドではデルモンテ・フィリピン社から缶入りパインアップルジュースを輸入販売する計画だ。さらにフィリピン発祥の「Halo―Halo Mix(ハロハロ)」。ナタデココ、バナナ、ジャックフルーツ、赤エンドウ豆などが入り、かき氷やアイスと合わせるのがおすすめ。ハロハロは現地で“ごちゃ混ぜ”を意味し、夏場のスイーツに欠かせないという。日本でも小さなブームとなっており、在日フィリピン人や若年層らの需要を見込む。
「缶詰だけでなく幅広い売り場で『S&W』ブランドの露出を広げたい。昨年10月からはSNSを活用し、S&W缶詰を使ったレシピを毎月投稿。新しいファンの開拓にも力を入れている」(手代木社長)。
