13.6 C
Tokyo
13.9 C
Osaka
2025 / 11 / 09 日曜日
English
飲料嗜好飲料海外で抹茶模倣品が横行 抹茶の素晴らしさを世界に広めるべく東京・原宿に発信拠点 お点前やヨガ盛り込み文化・健康・美も発信
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

海外で抹茶模倣品が横行 抹茶の素晴らしさを世界に広めるべく東京・原宿に発信拠点 お点前やヨガ盛り込み文化・健康・美も発信

 THE MATCHA TOKYO社は5日、JR原宿駅前にオーガニック抹茶ブランド「THE MATCHA TOKYO」の旗艦店「THE MATCHA TOKYO HARAJUKU」(東京都渋谷区)をオープンし、海外で抹茶模倣品が横行する中、碾茶(てんちゃ)でつくられた“本物の国産抹茶”の魅力を世界へ発信していく。

 4日、内覧会で取材に応じた長田昌宏社長は「ニューヨークやロンドンなどで抹茶を飲んでもほとんどおいしくない。日本の抹茶は、海外では絶対に飲めない素晴らしいものであることを本当に知っていただきたい」と語る。

 抹茶の原料となる碾茶には、摘み取り前に日光を遮ることで旨み成分であるテアニンを多く含んでいるのが特徴。

国立代々木競技場や明治神宮が一望できる都市型茶室
国立代々木競技場や明治神宮が一望できる都市型茶室

 抹茶は碾茶を石臼で挽いて、まるごと食すものとなることから、お湯に溶けにくい栄養素や健康成分も摂取することができる。抹茶にはテアニンのほか、カテキン、ビタミン、ミネラルなどの健康成分が豊富に含まれている。

 海外では、碾茶ではなく、煎茶を石臼で挽いたものなどが抹茶として売られているケースが多いという。

 旗艦店は、最高品質100%オーガニック抹茶を使用し、健康と美容をテーマにした新しいライフスタイルを提案する体感型コンセプトカフェとなっている。

4階のヨガスペース
4階のヨガスペース

 最上階の5階は都市型茶室となっており、国立代々木競技場や明治神宮が一望できる茶室でお点前など日本の茶文化が体験できるようになっている。要予約でドレスコードは設けていない。

 4階のヨガスペースではヨガと抹茶ドリンクを組み合わせた新しいウェルネス体験を提供する。ヨガスペースはレンタル可能で、ここで着付け教室などのイベントを開催することもできる。

 抹茶ドリンクは、伊藤園と共同開発したパウダーイン・ペットボトルの「MATCHA WATER」(190ml)。

「MATCHA WATER」
「MATCHA WATER」

 これは100%オーガニック抹茶と山形県鳥海山の国産天然水を原材料に使用した抹茶ウォーターで飲む直前にキャップを回してボトルを振ると完成する。

 1階はカフェ受付・物販、2階はカフェスペースとなっており、ドリンクは一番人気の「抹茶ラテ」や原宿限定新メニューの温スムージーなどを多彩に取り揃えている。抹茶スイーツも用意している。

 同社社は2018年に創業。現在、世界7 カ国に50のカフェショップを展開している。

「THE MATCHA TOKYO」のブランドは、長田社長が大手電機メーカーに勤める傍ら副業で立ち上げた。

長田昌宏社長
長田昌宏社長

 創業の経緯について長田社長は「たまたま静岡の茶農家に遊びに行ったところ“後継者がいない”“投資ができない”というお話を伺い、今後のお茶業界に興味を持った。以来、自分の足で様々な農家を訪問し、抹茶ブランドにビジネス拡大のポテンシャルがあり世界の皆様に求められることを確信した」と振り返る。

 原料は現在、パートナーの農家から調達している。

社員・従業員はみな抹茶アンバサダーという
社員・従業員はみな抹茶アンバサダーという
外部のヨガ講師
外部のヨガ講師
2Fのカフェスペース
2Fのカフェスペース
1Fカフェ受付
1Fカフェ受付
多彩な抹茶ドリンクを品揃えしている
多彩な抹茶ドリンクを品揃えしている
「THE MATCHA TOKYO HARAJUKU」外観
「THE MATCHA TOKYO HARAJUKU」外観

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点