ハム・ソーセージギフトは、多くの百貨店ギフトでトップ5に入る上位カテゴリー。シーズンギフトは縮小傾向だが、各小売でハムギフトのボリュームは大きい。ハムギフトの最大の特徴は、普段のハム売場に売っていない特別な付加価値商品にあり、他のカテゴリーの普段も売っている商品の詰合わせとは一線を画する。
ハムギフトはその商品の非日常の特別感が贈る側、受け取る側からギフトならではの商品として支持を得ている。そういった中、今冬はメーカー各社の新たな取り組みが注目され、バイヤーからも好評を得ている。
日本ハムが今回初めて取り組んだのが、主力の「北海道プレミアム美ノ国」ブランドの「お試しセット」。
ギフトはその性質上、マーケティングが複雑で、消費者は贈答する側と受け取る側の2層存在するが、同社の消費者調査で「いつも贈っているが、自分では食べたことがない」という声に応えた。
同セットは、美ノ国の肩ロース生ハムなど人気商品3品をセットし、価格はトライアルを促すため税込734円に抑えた。
販売期間は、得意先小売のギフト売場展開時期により異なるが、10月上旬~中旬に販売した小売では即完売した店舗も多いとのこと。11月スタートの店舗は11月中旬頃まで実施される見込みで、「美ノ国」のさらなる認知拡大等を見込む。
また、ハムギフトでは構成比は低いが6000円以上の高価格帯商品が伸長しており、今冬はさらにワンランク上の「北海道プレミアム美ノ国 翠麗(すいれい)」を投入した。
伊藤ハムは、人気の厚切りハムの新たな食べ方として「湯せん」を初めて提案した。商品は「伝承」ブランドから新発売した「特選超厚切りロースハム180g」で、湯せんによる「しっとり」「柔らかい」の調理効果で新たなハムの魅力を伝えている。バイヤーからも「ありそうでなかった食べ方」として好評を得ている。
また、丸大食品は消費者から関心の高いコメと人気のローストビーフのセットを、プリマハムは畜肉加工品のカジュアルギフトを強化するなど、各社新たな取り組みで市場活性化に努めている。
(11月3日付本紙に「ハムギフト特集」)


                                    