3.4 C
Tokyo
4.7 C
Osaka
2026 / 01 / 29 木曜日
ログイン
English
食肉食肉加工品〈工場探訪〉ハム・ソーセージ製造の函館カール・レイモン工場 創業100年、ブランドの思い伝える記念商品

〈工場探訪〉ハム・ソーセージ製造の函館カール・レイモン工場 創業100年、ブランドの思い伝える記念商品

1925(大正14)年、北海道・函館で本場ドイツの製法でハム・ソーセージの製造・販売を開始したカール・レイモン氏が創業した「函館カール・レイモン」。2025年の今年、創業100年を迎えた。

今期(25年4月~)は、周年記念商品を3品新発売し、定期的に感謝フェアも開催する他、函館カール・レイモン工場の一般向け工場見学も再び積極的にアピールするなど、100年受け継がれてきた余計な添加物は一切使用しないなどの思いや肉加工技術を、次の100年につなげる取り組みを強化している。

函館カール・レイモン工場は、異国情緒漂う函館の市街地から山あいに位置する小高い鈴蘭丘に建つ。生産量は年間220~230tで、商品は「サラミ」や商標登録している「ロオルハム」など、10品ほどは創業時から続く人気商品だ。

その伝統のサラミは、豚の直腸に生肉を詰め、1~1.5か月にわたる乾燥熟成で、当初360gほどの生肉が半分程度の180gとなる。

また、豚の直腸には元々乳酸菌がおり、この長期熟成で乳酸菌が増えるとともに、他の雑菌がつかなくなる。この時間をかけて凝縮された自然の味がおいしさの秘密だ。創業からの製法は今も受け継がれ、独特な酸味が特徴のロングセラー商品「サラミ」として、180g2469円の価格でも、高い支持を得続けている。

函館カール・レイモン100周年記念商品
函館カール・レイモン100周年記念商品

100周年記念商品は、そのサラミから、「パプリカ香る レイモンサラミ」と、地元の函館ワインを使用した「ワイン香る 同」の2品を発売した。いずれも容量80gで、価格は1250円と、既存品の半分程度とし、新規ユーザー開拓も視野にブランドと商品の良さの認知拡大を図る。

周年記念品のもう1品は、創業当時に製造していたスモークロースを、北海道産ロース肉が原料の「スモーク香るロースベーコン」として復刻発売した。

こうした伝統製法のハム・ソーセージが受け継がれているのは、当初弟子をとらない意向だったレイモン氏と、この技術が一代で終わるのを惜しんだ日本ハム創業者大社義規氏との出会いがあり、日本ハムの2人がレイモン氏の直弟子となった経緯がある。1983年に「函館カール・レイモン」を設立し、2022年に日本ハム北海道ファクトリーとグループ内経営統合を行い、現在に至る。

また、伝統製法とともに重要なことが、新鮮で安全な原料肉。その供給を行うのが、函館市と同じ渡島半島にある八雲町で新設された豚肉生産100%の日本フードパッカーの道南工場。AI技術も取り入れた最新鋭設備を揃えて24年に稼働し、安全で高品質な食品を意味する国際認証規格「SQF」を取得している。

函館カール・レイモンは、工場と、直営店が函館市元町の「レイモンハウス元町店」の他、丸井今井函館店、大丸札幌店の地元有力百貨店内にある。特に元町店は、販売だけでなく飲食もできる観光客の人気スポットだ。同店の売れ筋1位の「レイモンドッグ」の他、生ソーセージの「チューリンガー」、「レイモンバーガー」なども人気で、今年からはソフトクリームも始めた。観光客も多い函館で、新たなファン層を獲得している。

関連記事

インタビュー特集

カキ養殖の展望を聞く〈前編〉 “殻付き”市場拡大 環境変化と効率化に対応 シーパジャパン・吉本剛宏社長

瀬戸内海で養殖カキが甚大な被害を受け、生鮮市場だけでなく加工メーカーや流通にも影響が及んでいる。こうした中、従来の養殖方法とは異なるシングルシード養殖法が注目されている。

繋げる、繋げる、繋げる たこ焼きコミュニケーション足掛かりに TKO・木本武宏さんが次のフェーズへ

STUDIO TAMUROはお笑いコンビ「TKO」木本武宏さんの活動拠点。木下さんの実妹・大岡真裕美さんが代表を務める「オフィスTAMURO」が運営し、トークライブや、YouTube番組作成スタジオとして利用してきた。昨年5月からは新たな活動として、毎月3日だけ営業する「たこ焼き店」がスタートした。

SST=“サミットの仕事が楽しい”へ 新たな競争軸を作る 服部哲也社長

――中期経営計画の進捗はいかがですか。― 服部 「良い×強い=最強」という言葉を掲げた中期経営計画「頂(イタダキ)2025」は、最終年度を1年延長して26年度までとした。

食品産業センター 荒川隆理事長に聞く 「食サス」設立でサステナ課題深掘り フードサプライチェーン全体の連携で

日本の食品産業は、国内外から調達された農畜水産物を原料として、健康で豊かな生活を送るために必要な加工食品を安定的に製造・供給する産業として発展してきた。

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。